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前場に注目すべき3つのポイント〜日銀会合の結果が想定内でも売り方優位の需給状況か

注目トピックス 市況・概況
29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日銀会合の結果が想定内でも売り方優位の需給状況か
■外資系証券の注文動向:差し引き470万株の売り越し
■前場の注目材料:フィンテック促進、金融審が議論開始



■日銀会合の結果が想定内でも売り方優位の需給状況か

29日の日本株市場は神経質な相場展開になりそうだ。28日の米国市場ではナスダックが3日続伸となる一方で、NYダウは4日続落と、まちまちの展開だった。米国においても、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとのムードが強かった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円高の16565円だった。

シカゴ先物にさや寄せする格好から、昨日の下げに対する自律反発が意識される。一方で、円相場が朝方に1ドル103円台に乗せる場面もみられるなど、日銀会合を前に不安定な値動きをみせており、神経質にさせよう。そのため、買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開になり、決定会合の結果待ちといったムードになろう。

また、決算発表がピークを迎えることから積極的には手掛けづらい。週末要因もあって参加者も限られており、短期筋の売り仕掛け的な商いには注意する必要がありそうだ。日銀会合の結果が想定内としても、売り方優位の需給状況とみられる。

日経平均の一目均衡表では、支持線として意識される雲上限を結局割り込んでいる。また、転換線に上値を抑えられている。雲上限が16500円辺りから、来週には一気に16240円近辺まで切り下がってくるため、雲に沿った調整が警戒されやすい。シカゴさや寄せで雲を上回って始まろうが、シグナルは悪化傾向にあることは意識しておく必要があるだろう。

決算を手掛かりに商いが集中しやすいが、寄付き段階で織り込まれやすく、資金回転が利きづらい状況でもある。そうなると、決算を避けてテーマ等を手掛かりとした物色が意識されてくる。来週の経済対策の発表を意識した政策関連などでの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き470万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1680万株、買い1210万株、差し引き470万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


7月22日(金):490万株の買い越し
7月25日(月):410万株の買い越し
7月26日(火):170万株の売り越し
7月27日(水):350万株の売り越し
7月28日(木):120万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(18456.35、-15.82)・NY原油(41.14、-0.78)
・イタリア大手銀の救済大詰め
・京セラ45%減益、スマホ部品苦戦
・フィンテック促進、金融審が議論開始
・ソニー<6758>、電池事業を村田製作所<6981>に売却
・東京電力HD<9501>、廃炉費用を国に支援要請


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)
・日銀、展望リポート公表
・08:30 6月全国消費者物価コア指数(前年比予想:-0.4%、5月:-0.4%)
・08:30 6月失業率(予想:3.2%、5月:3.2%)
・08:30 6月有効求人倍率(予想:1.37倍、5月:1.36倍)
・08:30 6月全世帯家計調査・支出(前年比予想:-0.4%、5月:-1.1%)
・08:50 6月鉱工業生産速報値(前月比予想:+0.5%、5月:-2.6%)


<海外>
・特になし



<WA>

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