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新興市場見通し:ミクシィなど決算発表が本格化、個別物色中心の展開に

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場では、7月28日から29日に開催された日本銀行・金融政策決定会合での追加金融緩和や政府による経済対策への期待が高まる場面があったものの、日銀決定会合後の波乱相場に対する警戒感が根強く、売買は低調だった。主力大型株の決算発表が本格化したことも、新興市場に資金を向かわせにくくした。注目された日銀決定会合では、上場投資信託(ETF)の買い入れ額を年3.3兆円から6兆円に増額する追加緩和が決定された。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.3%であったのに対して、マザーズ指数は-0.6%、日経ジャスダック平均は-0.1%だった。

個別では、マザーズ主力のそーせいグループ<4565>が週間で0.1%安となる一方、ミクシィ<2121>が同5.1%高、サイバーダイン<7779>が同2.2%高と堅調だった。ミクシィは主力ゲーム「モンスターストライク」の映画化や新ゲームの事前登録開始が、サイバーダインは米国子会社設立が材料視された。その他マザーズ銘柄では、業績予想を上方修正したインベスターズクラウド<1435>やフリークアウト<6094>に加え、不動産関連のAMBITION<3300>などの上昇が目立った。反面、スマートフォンゲーム「Pokemon GO」関連とされるAppBank<6177>は利益確定売りに押された。ジャスダックでは、日本マクドナルドHD<2702>が同13.4%安と売られた一方、週末に決算発表を控えていたセリア<2782>は同12.4%高となった。また、第1四半期決算が好感されたアイ・アールジャパンHD<6035>、カジノ関連のテックファームHD<3625>などが上昇した一方、任天堂<7974>関連として前週急伸したシライ電子工業<6658>、過年度業績の一部に疑義と前週に発表したモジュレ<3043>は大きく売られた。IPOでは、7月28日にリファインバース<6531>がマザーズへ新規上場した。大株主のロックアップが解除される公開価格の1.5倍を上回る堅調な初値形成となった。

今週の新興市場は、決算等を受けた個別物色中心の展開となることが想定される。新興市場でも決算発表が本格化し、市場の関心が徐々に向いていくだろう。8月2日に閣議決定される政府の経済対策を受けて、政策期待の高まりが相場を押し上げることも期待される。ただ、米4-6月期国内総生産(GDP)が市場予想を下振れ、週末に米雇用統計の発表を控えて外部環境への警戒感が相場全体の重しとなる可能性がある。

今週は8月1日に日本ラッド<4736>、イー・ガーディアン<6050>、2日にセプテーニ・HD<4293>、3日にインベスターズクラウド、アドウェイズ<2489>、ユナイテッド<2497>、ラック<3857>、4日にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム<4281>、オンコリスバイオファーマ<4588>、フューチャーベンチャーキャピタル<8462>、5日にミクシィ、モブキャスト<3664>、サン電子<6736>、大塚家具<8186>などが決算発表を予定している。ミクシィの第1四半期営業利益について、市場では220億円強と前年同期比1割弱の減少を予想している。

なお、先週はデファクトスタンダード<3545>(8月31日、マザーズ)、ベイカレント・コンサルティング<6532>(9月2日、マザーズ)の新規上場が発表されている。ただ、リファインバースの上場を通過して1ヶ月ほどIPO空白期間となる。調整が続いていた直近IPO銘柄の見直しが期待される。




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