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来週の相場で注目すべき3つのポイント:経済対策、内閣改造、米雇用統計

注目トピックス 市況・概況

■株式相場見通し

予想レンジ:上限17000-下限16000円

来週は8月2日に政府の経済対策が発表されるほか、3日に内閣改造が行われることから、政策期待が高まる展開が意識されそうである。もっとも、29日に発表された米4-6月期のGDP成長率が市場予想を大幅に下回ったことから円相場は一時1ドル101円台をつけており、シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の16320円と大きく下押している。そのため、週初は売りが先行する格好となり、政策期待から積極的な上値追いの流れも慎重にさせそうである。とはいえ、日米の金融イベントが通過したことにより、自律反発が意識されやすいところではある。

なお、経済対策の大枠が判明し、国と地方で7.5兆円程度の財政支出を行ってインフラ整備などを進めるほか、国が資金を貸し出す財政投融資などを活用し、事業規模を28.1兆円程度とする方向で最終的な調整を進めていると伝えられている。リニア中央新幹線の建設加速や大型クルーズ船が利用できる港の建設などインフラ整備として10.7兆円程度、熊本地震や東日本大震災からの復興などに3兆円程度を充てる方向であり、インフラ関連株へ関心が向かいやすい。

今週も多くの企業の決算発表が予定されている。足元で再び円高に振れている状況のなか、いったんは和らいでいた業績懸念が高まる可能性があり、アク抜け等を意識した先回り的な売買は限られよう。先週の中小型株の弱い動きをみても、個人主体の売買は材料等がある一部の銘柄に短期集中する流れであり、且つ、資金の逃げ足も速い。決算内容を見極めての日替わり物色に向かいやすいであろう。

また、5日には米雇用統計の発表が予定されている。英国のEU離脱の影響が出てくるかが注目されており、予想以上に弱い結果ともなれば、再び利上げ観測が後退する格好となり、為替市場での円高に向かわせよう。さらに、5日からリオ五輪が開幕するため、市場参加者の関心も離れそうである。経済指標では1日に7月の中国製造業PMI、非製造業PMI、財新製造業PMIのほか、7月の米ISM製造業景況指数が発表される。3日に金融政策決定会合の議事要旨(6月15、16日分)が公表されるほか、米雇用統計の前哨戦となる7月のADP雇用統計やISM非製造業景況指数があり、4日には英中銀が金融政策を決定する。なお、5日の米雇用統計については、非農業部門雇用者数は+18.0万人(前回+28.7万人)と予想されている。

なお、日経平均は16000円が位置する25日線辺りが意識されてきているほか、一目均衡表では雲上限に沿った推移が続いている。ただ、この雲は16240円辺りまで切り下がりをみせてくるため、これに沿った調整をみせてくるようだと、7月半ばのリバウンド局面で空けているマド(15816.67-15956.91)辺りを埋めてくる展開が警戒されそうである。まずは雲上限を支持線とした反発が期待される。



■為替市場見通し

来週のドル・円は底堅い動きを見せる可能性がある。8月2日に閣議決定される政府の大型経済対策(事業規模は28.1兆円程度)への期待で、国内株は底堅い動きを続ける可能性があることはドル買い・円売りを促す一因になる。また、8月5日発表の7月米雇用統計も有力な手がかり材料となる。7月の非農業部門雇用者数は前月比+18万人程度と予想されており、雇用者数は6月実績の同比+28.7万人を下回る見込みだが、予想通りならば雇用情勢の改善は続いていると判断されそうだ。年内利上げ観測は後退せず、ドル買い材料となる。
なお、今週は豪準備銀行(中央銀行)と英中央銀行が金融政策を発表する。両中央銀行は利下げを行う可能性が高いとみられている。利下げが実施された場合、豪ドル、英ポンドに対する米ドル買いが強まり、この影響でドル・円の取引でもドル買いがやや強まる可能性がある。米国と他の主要国との金融政策における方向性の違いが再び意識されることから、リスク選好のドル買いは後退せず、短期筋などの円買いは一服するとの見方が出ている。


■来週の注目スケジュール

8月1日(月):新車販売台数、中製造業PMI、米ISM製造業景況指数など
8月2日(火):経済対策決定、米個人消費支出、ユーロ圏生産者物価指数など
8月3日(水):内閣改造、中財新総合PMI、米ADP全米雇用報告など
8月4日(木):車名別新車販売、英中央銀行が政策金利、米耐久財受注など
8月5日(金):景気動向指数、米貿易収支、米雇用統計など




<TM>

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