後場に注目すべき3つのポイント〜日銀のETF買い入れに伴う需給要因からレンジ突破が意識されやすい
[16/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日銀のETF買い入れに伴う需給要因からレンジ突破が意識されやすい
・ドル・円は101円94銭付近、ドル上昇基調、日本株高受け102円台を回復も
・KDDI、サイバーダインなど19社の目標株価変更
■日銀のETF買い入れに伴う需給要因からレンジ突破が意識されやすい
日経平均は反発。121.15円高の16856.27円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えた。11日の米国市場では、NYダウ、ナスダック、S&P500指数が最高値を更新した。小売企業の決算が好感されたほか、原油相場の上昇なども材料視されている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の16860円となり、これにさや寄せする格好から買いが先行した。また、オプションSQに絡んだ商いが買い越しとの観測も指数を押し上げる一因に。
ただし、買い一巡後はこう着感の強い相場展開となる、16850-16900円処でのもち合いが続いている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも上昇しているが、相対的に大型株指数は鈍い。セクターでは、水産農林、サービス、不動産が堅調。半面、銀行、空運、その他製品、陸運が利食い優勢。
日経平均は価格帯別出来高の膨らんでいる16600-16800円のレンジを捉え、上限レベルでの底堅さが意識されてきている。これまでも幾度か跳ね返されていた水準でもあり、楽観視は出来ないものの、日銀のETF買い入れに伴う需給要因が下支えとなるなか、レンジ突破が意識されやすいだろう。
連休の谷間であるほか、来週は夏休みシーズンで参加者が限られるとみられ、いったんは利益を確定する流れが強まりやすい。しかし、日銀のETF買い入れによる需給が売り込みづらくさせるほか、押し目買い意欲が強まろう。16600-16800円のレンジを支持線に変えてくるようだと、売り方の買い戻しを誘い込む展開も意識されよう。
(株式部長 村瀬智一)
■ドル・円は101円94銭付近、ドル上昇基調、日本株高受け102円台を回復も
12日午前の東京外為市場では、ドル・円は朝方から上昇基調となり、日経平均株価の堅調地合いを受け102円を回復した。ドル・円は朝方101円77銭を付けた後、日経平均の上昇を受け個人の買いが活発化し、リスク選好的なドル買いが続いた。ドルは102円を回復し、一時102円21銭まで値を上げた。
11時に発表された中国の経済指標は、7月鉱工業生産が前年比+6.0%(予想+6.2%、6月+6.2%)、同小売売上高は前年比+10.2%(予想10.5%、6月+10.6%)と、いずれも予想と前回を下回ったが、株価やドル相場への影響は限定的となった。
ただ、手がかりが乏しいなか、ランチタイムの日経平均先物が上げ幅を縮小しているため、ドルは午後の取引では再び101円台で推移する展開を想定したい。
ここまでドル・円は101円77銭から102円21銭、ユーロ・円は113円36銭から113円79銭、ユーロ・ドルは1.1131ドルから1.1143ドルで推移。
12時21分時点のドル・円は101円94銭、ユーロ・円は113円59銭、ポンド・円は132円28銭、豪ドル・円は78円34銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・KDDI<9433>、サイバーダイン<7779>など19社の目標株価変更
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位は東エレク<8035>、2銘柄で日経平均を約42円押し上げ
・森永菓<2201>、モブキャスト<3664>、フォトクリエイト<6075>などがストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・トランプ米大統領候補
「オバマ大統領と民主党のクリントン候補がイスラム国(IS)の共同創設者」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・15:00 独・4-6月期GDP速報値(前年比予想:+2.8%、1-3月期:+1.3%)
・15:00 独・7月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.4%、速報値:+0.4%)
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