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新興市場見通し:マザーズ指数はもみ合いか、地合い睨みの展開続く

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場では、マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに下落した。週前半は4-6月期の決算発表が一巡して短期の値幅取り狙いの物色が中小型株に向かった。好業績銘柄に加え、決算発表通過によるアク抜け感からテーマ株の一角も買われた。為替相場がやや円高に振れた場面でも影響を受けにくいとの見方から中小型株はしっかりした値動きが続いたが、1ドル=100円割れまで円高が進み、日経平均が値を崩すと新興市場でもリスク回避の動きが強まった。なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.2%であったのに対して、マザーズ指数は-2.8%、日経ジャスダック平均は-1.1%だった。

個別では、マザーズ主力のミクシィ<2121>が週間で2.3%高と堅調だった一方、そーせいグループ<4565>は同2.2%安となった。サイバーダイン<7779>は同18.2%安と急落。米調査会社のレポートが売り材料視された。会社側はこれに反論するリリースを公表している。また、マザーズでは監理銘柄(確認中)に指定されたメディビックグループ<2369>が大きく売られたほか、ハウスドゥ<3457>、イグニス<3689>などが下落した。一方、インスペック<6656>がリバウンド基調を強め、エナリス<6079>、イー・ガーディアン<6050>、AWS-HD<3937>、モブキャスト<3664>の上昇が目立った。ジャスダック主力はハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同5.5%高となったものの、日本マクドナルドHD<2702>が同4.7%安、セリア<2782>が同7.7%安と全般軟調。売買代金上位では極楽湯<2340>や平田機工<6258>が利益確定売りに押された。また、業績予想を下方修正した日本コンセプト<9386>や、ソリトンシステムズ<3040>、アストマックス<7162>がジャスダックの週間下落率上位に並んだ。反面、シーエスロジネット<2710>が親会社による株式公開買付けを受けて大きく上昇したほか、ジオネクスト<3777>や北川精機<6327>が買われた。

今週の新興市場は、引き続き地合い睨みの展開が見込まれ、マザーズ指数は現行水準でのもみ合いとなりそうだ。週末のジャクソンホール会合を前に相場全体では様子見ムードが強まるとみられており、新興市場に幕間つなぎ的な物色が向かう場面もあるだろう。しかし、マザーズ売買代金は依然低迷しており、資金の逃げ足の速さが目立つ点にも注意する必要がある。

さえない展開が続くなかではあるが、9月からの臨時国会などを睨み、政策関連の銘柄を見直しておきたい。週末の報道では、経済産業省が新技術の普及に備え、規制改革の工程表を年度内に作ると伝わっている。アイサンテクノロジー<4667>などの自動運転関連、sMedio<3913>などのIoT(モノのインターネット)関連、その他人工知能(AI)関連やロボット関連などで追い風となりそうだ。また、自動運転関連では8月31日から9月2日まで開催される「ZMPフォーラム」も注目イベントとなるだろう。

IPO関連では、8月16日から22日までデファクトスタンダード<3545>とベイカレント・コンサルティング<6532>のブックビルディング期間となっている。デファクトスタンダードは約1ヶ月ぶりのIPOであることや「ブランディア」の知名度の高さなどを背景に、投資家から関心を集めているようだ。ベイカレント・コンサルティングは実態面を評価する声もあるが、公開規模が非常に大きく需給懸念が強いもよう。




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