欧米為替見通し:ドル・円100円割れトライも、欧米株や原油の下落に警戒
[16/09/28]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。欧州の金融セクターに対する不安が続き、欧州株安でリスク回避の円買いが強まりやすい。また、産油国による生産調整が不調に終わる公算で、原油価格が軟調となれば米株安につながり、ドル売り・円買いが強まる可能性があろう。
27日の欧州市場では、ドイツ銀行が金融商品の不正販売にかかわったとして米司法省から巨額の和解金を求められている問題で、同銀の資本増強が必要との観測が広がった。足元では欧州の銀行システム不安が高まっており、28日も欧州株安が続き、リスク回避的な円買いになる可能性がある。
一方、今晩予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による非公式会合は、イランが増産凍結を受け入れず、今回も原油価格の安定化に向けた協議は物別れに終わる公算。これを受けて米株式市場ではエネルギー株を中心に売りが強まる見通しで、欧米株安と原油安によりドル・円は100円割れを試す展開がイメージされる。
なお、今晩はイエレン米FRB議長やブラード米セントルイス連銀総裁ら複数のFRB当局者が相次いで発言する予定。金融政策への言及がある場合は、引き続き年内利上げに前向きな見解が示されるとみられ、ドルをある程度サポートする材料になろう。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・8月耐久財受注(前月比予想:-1.5%、7月:+4.4%)
・23:00 イエレン米FRB議長が下院証言(銀行管理・規制関連)
・23:10 ブラード米セントルイス連銀総裁あいさつ(地域金融関連会合)
・02:00 米財務省7年債入札(280億ドル)
・02:30 エバンズ米シカゴ連銀総裁講演(地域金融関連会合)
・05:35 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(経済見通しと金融政策)
・09:00 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演(銀行経営と経済)
・OPEC非公式会合開催予定
<WA>