後場に注目すべき3つのポイント〜メガバンク一服で心理的な手掛けづらさも
[16/11/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・メガバンク一服で心理的な手掛けづらさも
・ドル・円は112円82銭付近、ドル・円はもみあい、リスク後退で下値は堅い
・三菱商事、マツダなど14社の目標株価変更
■メガバンク一服で心理的な手掛けづらさも
日経平均は6営業日続伸。175.91円高の18338.85円(出来高概算12億9000万株)で前場の取引を終えた。米国市場ではNYダウが連日で最高値を更新し、初の19000ドルに乗せている。トランプ次期米大統領が掲げる減税や財政支出拡大で、政策期待が高まっているほか、予想を上回る経済指標を受けた米経済に対する安心感も高まっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の18425円、外国為替市場ではドル円が1ドル112円台半ばで推移するなか、買い先行で始まった。
ただし、米国市場は感謝祭の祝日で休場となるなか、海外勢のフローが限られていることもあり、寄付き後はこう着感の強い相場展開に。日経平均は寄付き直後に本日の高値をつけ、その後は60円程度の狭いレンジ取引が続いている。セクターでは鉄鋼が上昇率トップのほか、輸送用機器、ゴム製品、不動産、証券が堅調。一方で、医薬品が下落率トップ。石油石炭、銀行、化学、鉱業が小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、過半数を占めている。
日経平均は円安を手掛かりに買いが先行したが、シカゴ先物には届かず。メガバンクなどは買い先行後に利食いに押されるなど、手掛けづらさが意識される。自動車や鉄鋼などは強い動きをみせており、短期資金なども誘い込みやすいだろう。ただし、メガバンクが一服をみせているため、心理的には手掛けづらさが窺える。米国市場が休場となるため想定内の動きではあろうが、短期資金は中小型株にシフトしやすいだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は112円82銭付近、ドル・円はもみあい、リスク後退で下値は堅い
24日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。米国市場が感謝祭で休場のためリスク後退で下値は堅い展開となった。
ドル・円は、前日海外市場では11月1-2日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を好感し、一時113円に迫った。今日のアジア市場では日経平均株価の堅調地合いを背景に112円半ばから後半が取引の中心となっている。
米12月利上げ観測がさらに高まり、ドル買い・円売りに振れやすい展開。一方、ユーロ・ドルは昨年からサポートラインとして意識される1.05ドル付近を維持できるか注目されている。
ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いで、目先も日本株高を背景にドル買いは続きそうだ。ただ、今日は米国市場の休場で積極的には動きづらく、方向感の出にくい値動きとなる見通し。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円38銭から112円77銭、ユーロ・円は118円51銭から118円85銭、ユーロ・ドルは1.0528ドルから1.0556ドルで推移した。
12時15分時点のドル・円は112円82銭、ユーロ・円は118円81銭、ポンド・円は140円25銭、豪ドル・円は83円15銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・三菱商事<8058>、マツダ<7261>など14社の目標株価変更
・カルソカンセ<7248>、MISAWA<1722>、<2743>ピクセルなど8社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・中曽日銀副総裁
「金利の上昇で国債保有に含み損が生じる可能性がある」
「出口では金利とバランスシートをどうするかが課題」
・PRTIMES<3922>、ホープと<6195>業務提携へ
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・14:00 9月景気動向指数改定値
<海外>
・米国の株式市場など全市場は感謝祭祝日のため休場
<WA>