欧米為替見通し:ユーロ・ドルは弱含みか、1.05ドル割れなら下値を模索も
[16/11/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の海外市場では、米国が感謝祭の祝日で株式など全市場が休場になるなか、ドル・円での積極的な113円トライは難しいかもしれない。一方、ユーロ・ドルについては、米連邦準備理事会(FRB)の12月利上げ観測が一段と高まる状況に、ドル買い・ユーロ売りの流れが継続すると予想される。サポートラインとして意識される1.05ドルを割り込んだ場合には下値を模索する動きが強まる可能性もあろう。
前日のNY市場では、米国の10月耐久財受注など経済指標の改善が好感された。その後公表された11月1-2日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、労働市場の引き締まりなどを背景に早期利上げに言及していたことが明らかになった。それにより、FRBが12月13-14日に開催するFOMCでの利上げ観測が高まり、ドル・円は112円97銭まで上昇、ユーロ・ドルは1.0526ドルまで下落した。「トランプ次期大統領の景気刺激策でインフレが進めば、来年以降の利上げペースも早まる」(ある市場筋)との見方もあり、ドル買いは継続する見通し。
ユーロ・ドルは昨年以降1.05ドル-1.15ドルのレンジ内で推移しており、足元は下限に接近。本日のアジア市場では一時1.0525ドルまで値を下げており、2003年以来の安値が視野に入ってきた。この後は18時発表の独・11月IFO企業景況感指数が材料になる。ユーロ圏に関しては、12月4日に行われるイタリアの憲法改正の是非を問う国民投票が注目されている。足元では現政権が敗北により退陣するシナリオが見込まれ、ユーロ売り要因として意識される。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・11月IFO企業景況感指数(予想:110.5、10月:110.5)
・18:30 英・10月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:38975件、9月:38252件)
・22:00台 南ア準備銀行が政策金利発表(7.00%に据え置き予想)
・06:45 NZ・10月貿易収支(予想:-9.71億NZドル、9月:-14.36億NZドル)
・米国は感謝祭祝日で株式市場など全市場が休場
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