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後場に注目すべき3つのポイント〜日銀総裁会見への思惑からプラス圏での推移となるか

注目トピックス 市況・概況

20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日銀総裁会見への思惑からプラス圏での推移となるか
・ドル・円は117円35銭付近、ドル・円は下げ渋り、日銀は金融政策を据え置き
・トヨタ紡織、村田製など15社の目標株価変更


■日銀総裁会見への思惑からプラス圏での推移となるか


日経平均は小幅に続落。5.23円安の19386.37円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。19日の米国市場は、景気拡大への期待を背景に投資家のリスク選好姿勢が強まっており、買い先行の展開。しかし、トルコでのロシア大使の銃撃事件やドイツでのトラック突入事件など、地政学リスクが警戒される格好から、上げ幅を縮めている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高。円相場は1ドル117円10銭辺りと、やや円高に振れて推移。

地政学リスクや円高が嫌気される格好から、売り先行で始まった。ただし、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする模様眺めムードのなか、下を売り込む流れにもならなかった。下値の堅さが意識されるなか、一時19408.37円と前日比でプラスに転じる場面もみられている。セクターでは陸運、水産農林、不動産、小売、医薬品、建設、空運、情報通信が小じっかり。半面、鉱業、証券、保険、銀行、ガラス土石、ゴム製品、石油石炭、金属製品、パルプ紙が冴えない。

日銀の金融政策決定会合では現状維持を決定した。短期政策金利、マイナス0.1%を維持。長期金利操作方針、ゼロ%程度を維持とした。結果については織り込み済みであり、夕方の日銀総裁の会見、これを受けた為替相場の動向が唯一のイベントとなる。米トランプ政権による財政拡大への思惑から米国を中心に世界的に金利が上昇。日本の長期金利にも上昇圧力がかかっているが、日本の経済・物価の改善が主導しているわけではないと認識。しばらくは長期金利上昇を抑制することで金融緩和効果を強めることを優先するとみられており、日米金利差を背景としたドル高・円安がさらに進む可能性がある。

午後は日銀総裁会見への思惑等から、円相場はじりじりと円安に振れやすく、この流れから日経平均はプラス圏での推移が意識される。参加者が限られる中でのインデックスに絡む売買によるコア銘柄への資金流入が続くかを見極めたいところ。ただし、円安への動きが鈍るようだと、利益確定の流れに向かいやすく、その場合は中小型株に短期資金がシフトすることになろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は117円35銭付近、ドル・円は下げ渋り、日銀は金融政策を据え置き


20日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋り。日銀が現行の緩和的な金融政策維持を決定したことでやや円安に振れた。

ドル・円は、前日の海外市場では米10年債利回りの低下でやや弱含んだが、今日のアジア市場では日経平均株価が前日終値付近まで値を戻す展開となり、ドルは117円41銭台まで上昇した。その後は日銀の政策決定を前に、積極的な売り買いが手控えられた。

日銀は正午前に金融政策決定会合を受け現行の金融政策維持を発表した。これにより、年間約80兆円をめどとする国債買い入れ額を継続する。ドル・円は日銀の発表後、117円付近から117円58銭まで切り返した。市場の予想通り緩和的な内容のため、短期的にドル買い・円売りに振れやすいだろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは116円99銭から117円51銭、ユーロ・円は121円74銭から122円25銭、ユーロ・ドルは1.0394ドルから1.0413ドルで推移した。

12時21分時点のドル・円は117円35銭、ユーロ・円は122円15銭、ポンド・円は145円59銭、豪ドル・円は85円03銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・トヨタ紡織<3116>、村田製<6981>など15社の目標株価変更

・日華化学<4463>、ヤーマン<6630>など5社がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・豪準備銀行12月理事会議事要旨
「7-9月期国内総生産(GDP)はマイナス成長で成長見通しの引き下げを余儀なくされる
「労働市場のたるみは、労働コスト圧力の抑制を示す複数の兆候と整合している」
「インフレ率がより正常な水準に戻るまでしばらくは低水準にとどまることを示唆」

・日銀
「先行きの経済は緩やかな拡大に転じていくとみられる」



☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・日銀金融政策決定会合(2日目)


<海外>
・特になし



<WA>

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