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欧米為替見通し:ドル・円の反発は弱いか、米10年債利回りの動向に注目

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米市場では、ドル・円は底堅い動きを見せるものの、反発は弱いと想定する。米利上げ加速期待を背景に117円台回復が意識されると見ているが、ドルの押し上げ要因が不足しており、さすがに戻りは鈍くなりそうだ。

前日の海外市場では、注目された11月の米中古住宅販売成約指数が前月比+0.5%の予想に反し、-2.5%に悪化した。これを受けて、金利上昇の住宅市場への影響が懸念され住宅関連株を中心に株安となり、ドルは117円06銭まで失速。今日のアジア市場でもこの流れが続き、日本株の下落も加わり一時116円33銭まで値を切り下げた。

今晩22時半に発表される米・先週分新規失業保険申請件数は、前週から改善が見込まれている。米利上げ加速期待が再度高まり、米10年債利回りの低下が一服となれば、ドル117円台を回復する可能性はあろう。

また、オバマ米大統領が広島を、安倍晋三首相がハワイ真珠湾をそれぞれ訪れ、日米の「和解」を演出したことに関連し、ある外為ストラテジストは「トランプ政権に代わっても米国の対中戦略上、通貨政策などで日本をやり玉に挙げるような政策はとらない」との見方を示している。

ある外為ディーラーは、2004年のブッシュ政権下で施行された本国投資法がトランプ政権で再び実施されるなら、長期的なドル買いトレンドにつながる可能性を指摘している。ただ、目先は「実際に政権が発足し、政策をみないと何とも言えない」と慎重で、ドル・円の値動きに関しては「120円以上は想定しにくい」とも述べている。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・11月マネーサプライM3(前年比予想:+4.4%、10月:+4.4%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.4万件、前回:27.5万件)
・22:30 米・11月卸売在庫(前月比予想:+0.2%、10月:-0.4%)
・03:00 米財務省7年債入札(280億ドル)






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