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今日の為替市場ポイント:米長期金利低下や米国株安を意識してドル上げ渋り

注目トピックス 市況・概況
29日のドル・円相場は、東京市場では117円26銭から116円23銭まで下落。欧米市場でドルは一時116円87銭まで戻したが、116円27銭まで下げており、116円54銭で取引を終えた。


本日30日のドル・円は、116円台で推移か。米長期金利の低下や米国株安を意識してドルはやや伸び悩む展開が予想される。


29日の欧米市場では、米長期金利の低下を意識したドル売りが観測された。長期金利の低下は米国だけの動きではなく、米国と他国の長期金利差に大きな変動は生じていないものの、米長期金利(10年債利回り)がさらに低下した場合、主要通貨に対するドル売りは一段と広がる可能性があるとみられている。


市場関係者の間では、2017年に米連邦準備理事会(FRB)は3回利上げを行うと予想されているが、既定路線ではないとの見方も少なくない。インフレが2%レベルに届かない状況が続いた場合、FRBは追加利上げを定期的に行うことは難しくなるとの指摘は多く、この動きはドル売り材料となる。


米10年債利回りは米大統領選が行われた11月8日時点の1.85%近辺から12月15日には一時2.64%近辺まで上昇した。トランプ次期米政権が計画している経済・財政政策はインフレを加速させるとの思惑が広がったことが米長期債利回りの上昇を促す要因だったが、ドル高や利上げが経済に与える影響を考慮した場合、市場関係者の間からは「インフレ率が2%レベルをしっかりと上回っていくかどうかはっきりしない」との声が聞かれている。


人民元安がインフレ動向に与える影響は無視できないとの見方もあり、米インフレ加速につながる新たな材料が提供されるまではリスク選好的なドル買いはやや抑制される可能性がありそうだ。





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