欧米為替見通し:ドル・円は弱含み、トランプ政権の統治能力に懸念に
[17/01/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。トランプ米大統領による移民政策をめぐり非難が集中しており、統治能力への懸念から、ドル売りが強まる見通し。ただ、米連邦連邦公開市場委員会(FOMC)が始まることで、ドル売り一服後は底堅い推移になりそうだ。
一部中東・アフリカからの米国への入国を制限する大統領令を擁護しないよう、司法省に求めた米司法長官代行が解任され、トランプ政権の移民政策への非難が集中。政権による統治能力の低下が危ぶまれたことで、ドル・円は本日のアジア市場では一時113円24銭まで値を切り下げた。また、今春実施予定のフランス大統領選に向け、極右政党党首が世論調査で首位に躍進し、欧州連合(EU)体制維持に懐疑的な見方も浮上。欧米市場ではそうした材料を消化する動きが見込まれ、ドル・円は短期的に113円割れが予想される。
一方、日銀は昨日と今日開催した金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の継続を決めた。また、同時に発表した展望リポートでは日本経済の成長見通しを上方修正しており、市場予想通りの結果になった。今晩は、24時発表の米国の1月消費者信頼感指数が注目材料となりそうだ。12月消費者信頼感指数は2001年8月以来、15年超ぶりの高水準となった。1月も堅調な内容となれば、1月31日-2月1日開催の米FOMCで(今回は政策金利据え置き予想)、今後の利上げペース加速への思惑が強まる可能性があり、ドルの下げ渋りにつながるとみられる。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・1月失業率(予想:6.0%、12月:6.0%)
・18:30 英・12月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:69200件、11月:67500件)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数(前年比予想:+1.5%、12月:+1.1%)
・19:00 ユーロ圏・10-12月期GDP速報値(前年比予想:+1.7%、7-9月期:+1.7%)
・19:00 ユーロ圏・12月失業率(予想:9.8%、11月:9.8%)
・21:00 南ア・12月貿易収支(予想:+63億ランド、11月:-11億ランド)
・22:30 米・10-12月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%、7-9月期:+0.6%)
・23:00 米・11月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+5.00%、
10月:+5.10%)
・23:45 米・1月シカゴ購買部協会景気指数(予想:55.0、12月:修正値53.9)
・24:00 米・1月消費者信頼感指数(予想:112.8、12月:113.7)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、1日まで)
(Horiko Capital Management LLC)
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一部中東・アフリカからの米国への入国を制限する大統領令を擁護しないよう、司法省に求めた米司法長官代行が解任され、トランプ政権の移民政策への非難が集中。政権による統治能力の低下が危ぶまれたことで、ドル・円は本日のアジア市場では一時113円24銭まで値を切り下げた。また、今春実施予定のフランス大統領選に向け、極右政党党首が世論調査で首位に躍進し、欧州連合(EU)体制維持に懐疑的な見方も浮上。欧米市場ではそうした材料を消化する動きが見込まれ、ドル・円は短期的に113円割れが予想される。
一方、日銀は昨日と今日開催した金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の継続を決めた。また、同時に発表した展望リポートでは日本経済の成長見通しを上方修正しており、市場予想通りの結果になった。今晩は、24時発表の米国の1月消費者信頼感指数が注目材料となりそうだ。12月消費者信頼感指数は2001年8月以来、15年超ぶりの高水準となった。1月も堅調な内容となれば、1月31日-2月1日開催の米FOMCで(今回は政策金利据え置き予想)、今後の利上げペース加速への思惑が強まる可能性があり、ドルの下げ渋りにつながるとみられる。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・1月失業率(予想:6.0%、12月:6.0%)
・18:30 英・12月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:69200件、11月:67500件)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数(前年比予想:+1.5%、12月:+1.1%)
・19:00 ユーロ圏・10-12月期GDP速報値(前年比予想:+1.7%、7-9月期:+1.7%)
・19:00 ユーロ圏・12月失業率(予想:9.8%、11月:9.8%)
・21:00 南ア・12月貿易収支(予想:+63億ランド、11月:-11億ランド)
・22:30 米・10-12月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%、7-9月期:+0.6%)
・23:00 米・11月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+5.00%、
10月:+5.10%)
・23:45 米・1月シカゴ購買部協会景気指数(予想:55.0、12月:修正値53.9)
・24:00 米・1月消費者信頼感指数(予想:112.8、12月:113.7)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、1日まで)
(Horiko Capital Management LLC)
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