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新興市場見通し:そーせいなど約350社が決算発表、反応は慎重に見極め

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場では、米政権運営の先行き不透明感や為替の円高傾向から日経平均が軟調な展開となるなか、マザーズ指数や日経ジャスダック平均は比較的底堅く推移した。外部環境や為替の影響を受けにくい中小型株に短期の値幅取り狙いの物色が向かった。ただ、日経平均が軟化した場面ではリスク回避の売りが広がるなど、地合い睨みで神経質な展開だった。なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.8%であったのに対して、マザーズ指数は-0.1%、日経ジャスダック平均は+0.0%だった。

個別では、そーせいグループ<4565>が週間で4.2%高となったが、ミクシィ<2121>が同1.7%安、サイバーダイン<7779>が同2.2%安とマザーズ時価総額上位は高安まちまちだった。売買代金上位では、マイネット<3928>やリネットジャパングループ<3556>が利益確定売りに押される一方、アカツキ<3932>やエルテス<3967>が買われた。また、グループ会社が「Snapchat」広告パートナーに認定されたアライドアーキテクツ<6081>が週間のマザーズ上昇率トップだった。反面、新システム停止と業績予想の下方修正を発表したパートナーエージェント<6181>が下落率トップだった。ジャスダック主力では、セリア<2782>が同1.7%高、平田機工<6258>が同2.5%高と堅調だったが、クルーズ<2138>は同3.9%安、セプテーニ・HD<4293>は同2.1%安だった。売買代金上位では、サイバーセキュリティ関連のアズジェント<4288>、新規ゲームの好発進が材料視されたアエリア<3758>などが大幅高となった。また、ソフトバンクを割当先とする自己株式処分を発表したプラザクリエイト<7502>が週間のジャスダック上昇率トップ、フォーサイド<2330>が下落率トップだった。IPOでは、シャノン<3976>が上場2日目の1月30日に公開価格の約4.2倍となる高い初値を付けた。

今週の新興市場では、約350社が決算発表を予定しており、引き続き個別物色が活発となりそうだ。ただ、事前期待の高い銘柄では既に先取りの動きが見られ、発表後の市場反応は慎重に見極める必要があるだろう。2月10日に予定される日米首脳会談への警戒感の高まりも懸念材料となる。

今週は2月6日にアトラエ<6194>、7日にセプテーニ・HD、グレイステクノロジー<6541>、8日にハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>、9日にミクシィ、UTグループ<2146>、日本マクドナルドHD<2702>、CRI・ミドルウェア<3698>、JIG-SAW<3914>、エン・ジャパン<4849>、10日にクルーズ、リネットジャパングループ、FFRI<3692>、そーせいグループ、平田機工、WASHハウス<6537>などが決算発表を予定している。市場コンセンサスでミクシィの第3四半期(累計)営業利益は560億円程度とみられている。また、そーせいグループの今期業績は会社計画をやや下回ると予想されているようで、第3四半期決算が注目される。

IPO関連では、2月10日に安江工務店<1439>がジャスダック及び名証2部へ新規上場する。人気の高まりづらい不動産関連のIPOだが、需給面は良好とみられている。また、今週は比較的注目度の高いフュージョン<3977>、レノバ<9519>、ユナイテッド&コレクティブ<3557>などがブックビルディング期間に入る。なお、先週はロコンド<3558>(3月7日、マザーズ)、ピーバンドットコム<3559>(3月9日、マザーズ)の新規上場が発表されている。




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