後場に注目すべき3つのポイント〜決算のほか、リバランスの商いが中心
[17/02/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
8日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・決算のほか、リバランスの商いが中心
・ドル円は112円14銭、弱含み、日本株安に警戒
・NTTデータとソフトバンクGで約20円押し下げ
■決算のほか、リバランスの商いが中心
日経平均は小幅に下落。35.21円安の18875.57円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えた。前日の下げの一因だった欧州市場が落ち着いた動きをみせていることもあり、買い先行で始まった。その後はこう着感の強い相場展開となるなか、前場半ばには一時18984.24円まで上げ幅を広げる場面もみられた。しかし、節目の19000円には届かず、次第に上値の重さが嫌気される格好から下げに転じると、前引けにかけて下落幅を広げている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が若干上回っているが、値上がり値下がり数がほぼ拮抗。セクターでは決算を手掛かりとした物色が中心となるなか、ガラス土石、不動産、卸売、サービス、倉庫運輸、小売が小じっかり。半面、石油石炭、鉱業、水産農林、金属製品、情報通信が冴えない。
日経平均は狭いレンジ内でのこう着が続いている。売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、Vテク<7717>、三井住友<8316>、ソニー<6758>、キーエンス<6861>が軟調。半面、JT<2914>、旭硝子<5201>、ファナック<6954>、富士重<7270>がしっかり。決算のほか、リバランスの商いが中心であり、また週末にSQを控えていることもあり、方向感の掴みづらい状況である。
午後は日銀のETF買い入れが意識されるが、日経平均が19000円に届かないと、短期筋の売り仕掛け的な商いが膨らみやすいだろう。短期的にショートポジションに傾きやすい需給状況のなか、大引けにかけてのショートカバーを狙った押し目拾いといったところであろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は112円14銭、弱含み、日本株安に警戒
前日NY市場のドル高の流れを受け継ぎ、今日のアジア市場でドル・円は112円台で寄り付いた。日経平均株価のプラス圏推移でドルは一時112円50銭まで上昇。しかし、その後日経平均が下げに転じると、ドルは112円04銭まで値を下げた。
ランチタイムの日経平均先物は反発し、日本株のプラス圏再浮上を期待したドル買い・円売りに振れる可能性はあるだろう。また、押し目買いが入りやすいため、ドルの下値は堅いとみられる。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円04銭から112円50銭、ユーロ・円は119円76銭から120円10銭、ユーロ・ドルは1.0668ドルから1.0691ドルで推移した。
12時00分時点のドル・円は112円14銭、ユーロ・円は119円83銭、ポンド・円は140円23銭、豪ドル・円は85円63銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・エスクリ<2196>、アエリア<3758>、DWTI<4576>など7社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・OLC<4661>、信越化学<4063>、ディスコ<6146>など19社の目標株価変更
・NTTデータとソフトバンクGで約20円押し下げ
・日銀金融政策決定会合・主な意見(1月30-31日開催分)
「経済情勢の改善にもかかわらず、基調的な消費者物価が前月比でほぼ横ばい傾向を続けているのは期待外れ」
「回復に加速の兆しが現状見えているものの、その変化はいまだ微小であるため、先行きは潜在成長率をやや上回るペースで進展」
「米国新政権の政策運営やその新興国経済への影響、欧州各国の国政選挙などをめぐる不確実性は根強い」
「米国新政権の政策やブレグジットの帰すうなどにより、日本経済を含めた世界経済の先行きは不透明な状況が続きそう」
・12月経常収支:+1兆1122億円(予想:+1兆1833億円、11月:+1兆4155億円)
☆後場の注目スケジュール☆
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