後場に注目すべき3つのポイント〜インデックスの影響を受けづらい中小型株にシフト
[17/02/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・インデックスの影響を受けづらい中小型株にシフト
・ドル円は113円39銭、じり安、日本株の反落を意識
・安江工務店、ジェイHD、イントラストなど5社がストップ高
■インデックスの影響を受けづらい中小型株にシフト
日経平均は反落。36.32円安の19345.12円(出来高概算10億6000万株)で前場の取引を終えている。祝日明けの米国市場ではNYダウが8営業日続伸で連日の最高値更新となった。原油相場の上昇や、近く発表が予定される減税策への期待から終日堅調推移となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の19445円であり、これにサヤ寄せする格好から日経平均は19400円を回復して始まった。
しかし、本日の米FOMC議事録の内容のほか、28日に米上下院両院が開催する合同会議でトランプ大統領による議会演説が予定されており、政権運営の方針を示すとみられており、これを見極めたいとする模様眺めムードも強い。寄付きを高値にこう着感の強い相場展開となるなか、前引けにかけて弱含みに。
セクターでは鉄鋼、海運、繊維、サービス、水産農林、非鉄金属、ガラス土石が堅調。半面、不動産、パルプ紙、建設、食料品、証券、陸運、その他金融が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。
結局、日経平均は寄付きを高値にこう着感の強い相場展開となった。想定内の動きではあろうが、これを受けて円相場がやや円高に振れたことで、より利益確定の動きに向かわせたようである。一方で、マザーズ指数、ジャスダック平均はしっかりであり、インデクスの影響を受けづらい中小型株に個人の資金がシフトしているようである。
イベントを控えて動きづらいなか、足元のもち合いレンジ上限突破は期待しづらい状況。ただ、下を売り込む流れにもなりづらく、5日線辺りでのこう着が続きそうである。米早期利上げ観測への思惑から、金融セクターの動向に引き続き注目しておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は113円39銭、じり安、日本株の反落を意識
22日午前の東京外為市場では、ドル・円はじり安。日本株の反落を受け連動した値動きとなり、113円前半まで値を下げた。ドル・円は日経平均株価の高寄りを手がかりに、113円71銭まで上昇。その後、日経平均がマイナス圏に転じ、ドル買い・円売りは弱まった。ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いのため、目先の株安継続を警戒したドル売り・円買いに振れ、ドルは113円33銭まで下落。
ただ、113円前半には押し目買い意欲が観測されており、下値は堅そうだ。また、米連銀総裁など当局者からは早期追加利上げに前向きな発言が聞かれるため、現時点で113円を大きく割り込む展開は想定しにくい。
ここまでのドル・円の取引レンジは113円33銭から113円73銭、ユーロ・円は119円57銭から119円88銭、ユーロ・ドルは1.0534ドルから1.0556ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は113円39銭、ユーロ・円は119円61銭、ポンド・円は141円76銭、豪ドル・円は87円23銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・安江工務店<1439>、ジェイHD<2721>、イントラスト<7191>など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・黒田日銀総裁
「先行きも国債買入れに支障をきたすとは思っていない」
「マイナス金利をさらに深掘りする可能性は低い」
「物価は着実に上昇率を高めていく」
「為替レートは経済や物価に影響を与える」
・メスター米クリーブランド連銀総裁
「利上げで過度に長期間待ちたくない」
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