【FISCOソーシャルレポーター】Hama:「森を見て、木を見る」、これが株式投資の基本
[17/04/25]
提供元:株式会社フィスコ
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以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家Hama氏(ブログ「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年04月22日10時に執筆
「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」管理人のHamaです。
前回の配信では、「長ネギ1本30円・・・」と題し、日経平均株価の「高い」「安い」が、「長ネギ」の価格のように判断できるのだと書きました。
そして、株式市場で生き残るためには、「水準」と「需給」を把握することが極めて重要なのだとも書きました。
相場全体の「水準」や「需給」を把握しておくことは、相場の「森」を見ることに相当し、個々の銘柄を見ることは「木」を見ることに相当します。
つまり、相場で勝ち残るためには、常に「森」を見た上で「木」を見ることが重要ということになります。
初心者の方がしばしば大きな損失を経験してしまう原因の多くは、「木」だけを見て「森」に入っていくことに起因していると言えます。
別の例えで言えば、魚群探知機で魚の群れを発見したとしても、海そのものが大荒れとなる可能性に意識が向いていなければ、魚の群れをとらえるどころか、船が転覆し、たちまち海の藻屑と化してしまうということです。
今回は「水準」の話しの「入り口」ということで、疑似的に2016年初頭の暴落相場を体験していただこうと思います。
初心者の方には少々難しい指標などが出てきますが、細かいことは気にせず、気楽に読み進めてみてください。
日経平均株価の暴落で記憶に新しいものと言えば、まず2015年8月のチャイナショックです。
わずか5営業日の間に日経平均株価が3,000円も下落するという、強烈な下げに見舞われました。
そして、そのチャイナショックから半年も経たないうちに、我々は再度大暴落を経験します。
2015年12月初頭から2016年2月初頭にかけて、わずか2か月とちょっとの期間に、日経平均株価は20,000円付近から14,900円まで、実に5,000円以上の大暴落となります。
暴落前の2015年秋、10月に入り、チャイナショックからの戻り高値を更新していた日経平均を背景に、株式投資に関する雑誌の見出しは「大胆予想!年末、日経平均22,000円!」と言ったタイトルが躍っていた記憶があります。
ところが、日経平均株価は12月に入り20,000円付近までの戻りを試した後、下落をはじめます。
雑誌の記事を読んでいた個人投資家は、12月中旬に19,000円まで下がったところで、「買い場かもしれない」と思ったことでしょう。
年が明けて、日経平均株価はさらに下落し、19,000円割れ、18,000円割れ・・。
逆張りを得意とする日本の個人投資家の多くが、「ここは買い場」と踏んで、買い向かっていたのではないでしょうか。
私の手元のデータでは、2016年年明けから2週間、日経平均株価が20,000円付近から17,000円付近まで下落する中、個人投資家は約8,400億円の買い越しとなっています。
さらに、日経平均株価は下落を続けます。
17,000円割れ。
このあたりで底が見えなくなった個人投資家の「投げ」が始まります。
当時17,000円を割れたときの信用評価損益率は-16%程度。
信用の投げが始まり、私の「投資ツール」も底が近いことを示し始めました。
相場はさらに下落し、1月21日に16,000円、その後一時的な戻りを試した後、再び7営業日で3,000円幅の強烈な下げを経験します。
当時のワイドショーやニュースは、連日の株価下落で大騒ぎ、雑誌のタイトルは「アベノミクス終焉!」に変わっていました。
最終的に2月12日、市場は全く底が見えない恐怖から「総投げ」となり、日経平均株価14,800円台の「大底」をつけて、2か月にわたる大暴落が終わりを迎えます。
マイナーSQ当日、出来高47億株、売買代金4.2兆円、PER12.97倍、日経VI(恐怖指数)49.84、25日線乖離率-11.87%、75日線乖離率-19.11%、騰落レシオ57.72、信用評価損益率-25.76%、ボリンジャーσ:-3.21、新高値0銘柄、新安値1,017銘柄
数字にピンと来ない方も多いと思いますが、お気になさらず。今後、投資の基礎を学ぶうちに、その凄まじさが理解できるようになります。
セリングクライマックスにより、リーマンショック以来の記録的大暴落であったことを物語っていると理解してください。
年末日経平均22,000円を期待して20,000円付近で株を買った方、下落に際し19,000円、18,000円、17,000円で買った方、多くの個人投資家が投げさせられたことでしょう。
私は「水準」が「大底」にあることを確認し、この日に本格買い出動という言うわけです。
仮に、当時の日経平均19,000円付近で、お気に入りの株を買った場合でも、株価「水準」が分かれば、資金配分を考えて投資することになり、また、その後、予想に反して株価が下落した場合でも、「水準」を見ながら、それなりの対応により、痛手を被る可能性は極めて低く抑えることができるのです。
なんとなく「水準」の重要性が伝わりましたか?
次回も「水準」の続きになりますので、お楽しみに。
「株式投資の基礎」については、当ブログでも書いております。「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」と検索していただければ、読むことができますので参考までに。
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執筆者名:Hama
ブログ名:実践で学ぶ、負けない現代株式投資
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※2017年04月22日10時に執筆
「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」管理人のHamaです。
前回の配信では、「長ネギ1本30円・・・」と題し、日経平均株価の「高い」「安い」が、「長ネギ」の価格のように判断できるのだと書きました。
そして、株式市場で生き残るためには、「水準」と「需給」を把握することが極めて重要なのだとも書きました。
相場全体の「水準」や「需給」を把握しておくことは、相場の「森」を見ることに相当し、個々の銘柄を見ることは「木」を見ることに相当します。
つまり、相場で勝ち残るためには、常に「森」を見た上で「木」を見ることが重要ということになります。
初心者の方がしばしば大きな損失を経験してしまう原因の多くは、「木」だけを見て「森」に入っていくことに起因していると言えます。
別の例えで言えば、魚群探知機で魚の群れを発見したとしても、海そのものが大荒れとなる可能性に意識が向いていなければ、魚の群れをとらえるどころか、船が転覆し、たちまち海の藻屑と化してしまうということです。
今回は「水準」の話しの「入り口」ということで、疑似的に2016年初頭の暴落相場を体験していただこうと思います。
初心者の方には少々難しい指標などが出てきますが、細かいことは気にせず、気楽に読み進めてみてください。
日経平均株価の暴落で記憶に新しいものと言えば、まず2015年8月のチャイナショックです。
わずか5営業日の間に日経平均株価が3,000円も下落するという、強烈な下げに見舞われました。
そして、そのチャイナショックから半年も経たないうちに、我々は再度大暴落を経験します。
2015年12月初頭から2016年2月初頭にかけて、わずか2か月とちょっとの期間に、日経平均株価は20,000円付近から14,900円まで、実に5,000円以上の大暴落となります。
暴落前の2015年秋、10月に入り、チャイナショックからの戻り高値を更新していた日経平均を背景に、株式投資に関する雑誌の見出しは「大胆予想!年末、日経平均22,000円!」と言ったタイトルが躍っていた記憶があります。
ところが、日経平均株価は12月に入り20,000円付近までの戻りを試した後、下落をはじめます。
雑誌の記事を読んでいた個人投資家は、12月中旬に19,000円まで下がったところで、「買い場かもしれない」と思ったことでしょう。
年が明けて、日経平均株価はさらに下落し、19,000円割れ、18,000円割れ・・。
逆張りを得意とする日本の個人投資家の多くが、「ここは買い場」と踏んで、買い向かっていたのではないでしょうか。
私の手元のデータでは、2016年年明けから2週間、日経平均株価が20,000円付近から17,000円付近まで下落する中、個人投資家は約8,400億円の買い越しとなっています。
さらに、日経平均株価は下落を続けます。
17,000円割れ。
このあたりで底が見えなくなった個人投資家の「投げ」が始まります。
当時17,000円を割れたときの信用評価損益率は-16%程度。
信用の投げが始まり、私の「投資ツール」も底が近いことを示し始めました。
相場はさらに下落し、1月21日に16,000円、その後一時的な戻りを試した後、再び7営業日で3,000円幅の強烈な下げを経験します。
当時のワイドショーやニュースは、連日の株価下落で大騒ぎ、雑誌のタイトルは「アベノミクス終焉!」に変わっていました。
最終的に2月12日、市場は全く底が見えない恐怖から「総投げ」となり、日経平均株価14,800円台の「大底」をつけて、2か月にわたる大暴落が終わりを迎えます。
マイナーSQ当日、出来高47億株、売買代金4.2兆円、PER12.97倍、日経VI(恐怖指数)49.84、25日線乖離率-11.87%、75日線乖離率-19.11%、騰落レシオ57.72、信用評価損益率-25.76%、ボリンジャーσ:-3.21、新高値0銘柄、新安値1,017銘柄
数字にピンと来ない方も多いと思いますが、お気になさらず。今後、投資の基礎を学ぶうちに、その凄まじさが理解できるようになります。
セリングクライマックスにより、リーマンショック以来の記録的大暴落であったことを物語っていると理解してください。
年末日経平均22,000円を期待して20,000円付近で株を買った方、下落に際し19,000円、18,000円、17,000円で買った方、多くの個人投資家が投げさせられたことでしょう。
私は「水準」が「大底」にあることを確認し、この日に本格買い出動という言うわけです。
仮に、当時の日経平均19,000円付近で、お気に入りの株を買った場合でも、株価「水準」が分かれば、資金配分を考えて投資することになり、また、その後、予想に反して株価が下落した場合でも、「水準」を見ながら、それなりの対応により、痛手を被る可能性は極めて低く抑えることができるのです。
なんとなく「水準」の重要性が伝わりましたか?
次回も「水準」の続きになりますので、お楽しみに。
「株式投資の基礎」については、当ブログでも書いております。「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」と検索していただければ、読むことができますので参考までに。
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執筆者名:Hama
ブログ名:実践で学ぶ、負けない現代株式投資
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