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今日の為替市場ポイント:日本株の動向が手掛かり材料に

注目トピックス 市況・概況
29日のドル・円相場は、東京市場では111円17銭から111円47銭まで反発。欧米市場ではドル・円は111円40銭から111円25銭で推移し、111円26銭で取引を終えた。

本日30日のドル・円は主に111円台前半で推移か。有力な手掛かり材料は不足しているが、日本株が強い動きを見せた場合、リスク選好的なドル買い・円売りはやや増える可能性がある。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は29日に開かれた欧州議会の経済金融委員会で、「インフレは引き続き抑制されており、大幅な刺激策がなお必要な状況となっている」との考えを伝えた。 ドラギ総裁は「ユーロ域内で物価圧力が高まるためには、金融情勢が非常に緩和的である必要がある」と指摘した。市場関係者の間では「ECBは現行の金融緩和策を2018年以降も継続する可能性がある」との声が聞かれており、ユーロの上値は重くなった。

6月8日開催のECB理事会で金融緩和策の現状維持が決定される見込みだが、市場関係者の間では「6月時点でECBが成長、インフレ見通しを引き上げる可能性は低い」との見方が多いようだ。また、一部の市場関係者は「ドラギECB総裁の発言は2%の物価目標を下回る状態が続いていることを考慮すると不自然ではない」と指摘している。

ECBによる金融緩和策早期解除の思惑が広がった場合、ユーロ高が進行する可能性があるとみられている。メルケル独首相はユーロ安を問題視したが、ドラギ総裁は現時点でユーロ高が進行することを望んでいないように思える。為替相場がユーロ高に振れた場合、ドラギ総裁がユーロ高をけん制するかどうか観察する必要がありそうだ。



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