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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米経済指標の下振れや英選挙情勢を嫌気も

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。今晩発表の米経済指標が前回を下回る見通しで、6月利上げにやや慎重な見方が広がろう。また、来週の英総選挙に向け与党の支持率が低下し、ポンド・円の売りが強まればドル・円を押し下げるかもしれない。

今晩は、4月コアPCE(21時半)、5月消費者信頼感指数(23時)、5月ダラス連銀製造業活動指数(23時半)など米経済指標が手がかり。いずれも前回下振れが見込まれており、経済の減速懸念で連邦準備理事会(FRB)による6月利上げ期待が後退し、ドル売りに振れやすい見通し。特に4月コアPCEは前年比+1.5%と、2016年3月以来の低水準が予想される。

1月と2月は+1.8%と、連邦準備制度理事会(FRB)が目標としている+2.0%に接近したが、3月、4月と2カ月連続で低下した場合は、先行き不透明感が広がりやすい。ただ、6月2日発表の5月雇用統計への思惑からドル売りが大きく広がることはないとみられる。

一方、クロス円の動向にも警戒したい。6月8日の英総選挙に向けた直近の支持率調査で、メイ首相率いる与党・保守党の最大野党・労働党へのリードが縮小。保守党は当初、労働党に対し20ポイント程度の大差をつけていたが、公約に掲げる高齢者福祉改革に批判が強まり、支持が低下。

逆に、労働党は富裕層への増税などが支持を広げ、その差を6ポイントに追い上げている。前週マンチェスターで発生した爆弾テロのような事件は、通常なら与党に追い風となるが、保守党の支持率は十分回復していないようだ。こうした選挙情勢が材料視され、ポンド売り・円買いが強まればドル・円の下押し材料となりそうだ。

【今日の欧米市場の予定】

・18:00 ユーロ圏・5月景況感指数(予想:110.0、4月:109.6)
・21:00 独・5月消費者物価指数(前年比予想:+1.6%、4月:+2.0%)
・21:30 米・4月個人所得(前月比予想:+0.4%、3月:+0.2%)
・21:30 米・4月個人消費支出(前月比予想:+0.4%、3月:0.0%)
・21:30 米・4月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.5%、3月:+1.6%)
・22:00 米・3月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(2月:前年比+5.85%)
・23:00 米・5月消費者信頼感指数(予想:119.9、4月:120.3)
・23:30 米・5月ダラス連銀製造業活動指数(予想:15.5、4月:16.8)
・02:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(経済と金融政策)




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