新興市場見通し:個人投資家のマインドはさほど悪化せず、Fringe81など4社IPO
[17/06/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場では、マザーズ指数の強い動きが目立ち、木曜日までの4日間で前週末からの上昇率は5%を超えた。日経平均は週前半に上昇したものの、その後は上値の重い展開が続き、マザーズ銘柄を中心とした中小型株に資金が向かった。これまで出遅れていたマザーズ銘柄にも積極的な買いが入り、マザーズ指数は昨年5月以来となる1200pt台を回復する場面があった。しかし、週末には利益確定売りが広がり、急ピッチの上昇に対する反動もきつかった。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.9%であったのに対して、マザーズ指数は+2.4%、日経ジャスダック平均は+0.7%だった。
個別では、マザーズ時価総額上位で出遅れ感の強かったサイバーダイン<7779>が週間で7.0%高、そーせいグループ<4565>が同11.6%高となったものの、ミクシィ<2121>は同0.8%安となった。サイバーダインはロボット治療機器について米当局に市販承認申請を行ったと発表している。ミクシィは新作ゲームをリリースしたが、材料出尽くし感から週末にかけて急落した。また、共同制作による新作ゲームが話題となったシリコンスタジオ<3907>が週間のマザーズ上昇率トップとなり、バイオ株のUMNファーマ<4585>やゲーム株のサイバーステップ<3810>も大きく上昇した。反面、仮想通貨関連のリミックスポイント<3825>や直近IPO銘柄のビーブレイクシステムズ<3986>は利益確定売りが広がった。ジャスダック主力では、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同3.7%高、UTグループ<2146>が同5.1%高と堅調だった。また、新製品発売を発表したオンキヨー<6628>が売買代金、上昇率ともにジャスダックで週間トップとなった。週半ばから低位株物色が活発となる場面もあった。IPOでは、6月20日上場のディーエムソリューションズ<6549>が公開価格の約2.8倍、21日上場のエコモット<3987>が約1.5倍という初値を付けた。ともにセカンダリーでも物色を集める場面があった。
今週の新興市場では、日経平均が一段高となるには手掛かりを欠く状況が続き、なお中小型株優位の相場展開が続くと考えられる。前週末のマザーズ指数急落から資金の逃げ足の速さが意識されるものの、個人投資家の需給やマインドはさほど悪化していないだろう。ここまで中小型株相場をけん引してきた銘柄には物色一巡感もあり、材料株や出遅れ株、低位株などが循環的に買われそうだ。
今週は6月29日に夢の街創造委員会<2484>、30日にトライステージ<2178>、アクトコール<6064>、マルマエ<6264>などが決算発表を予定している。夢の街創造委員会は第2四半期まで期初計画を上回る順調な進捗となっている。また、マルマエは5月に通期予想を上方修正済みだが、ともに第3四半期の業績動向が注目されよう。
IPO関連では、6月27日にFringe81<6550>がマザーズへ、30日にツナグ・ソリューションズ<6551>とGameWith<6552>がマザーズへ、SYS HD<3988>がジャスダックへそれぞれ新規上場する。Fringe81はインターネット広告関連、GameWithはゲーム関連として人気が高いものの、ベンチャーキャピタル保有株の多さが懸念材料となる。また、人材関連のツナグ・ソリューションズや好需給のSYS HDも関心を集めているが、30日は3社同時上場のため初値買い資金の分散を想定する必要があるだろう。
<FA>
個別では、マザーズ時価総額上位で出遅れ感の強かったサイバーダイン<7779>が週間で7.0%高、そーせいグループ<4565>が同11.6%高となったものの、ミクシィ<2121>は同0.8%安となった。サイバーダインはロボット治療機器について米当局に市販承認申請を行ったと発表している。ミクシィは新作ゲームをリリースしたが、材料出尽くし感から週末にかけて急落した。また、共同制作による新作ゲームが話題となったシリコンスタジオ<3907>が週間のマザーズ上昇率トップとなり、バイオ株のUMNファーマ<4585>やゲーム株のサイバーステップ<3810>も大きく上昇した。反面、仮想通貨関連のリミックスポイント<3825>や直近IPO銘柄のビーブレイクシステムズ<3986>は利益確定売りが広がった。ジャスダック主力では、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同3.7%高、UTグループ<2146>が同5.1%高と堅調だった。また、新製品発売を発表したオンキヨー<6628>が売買代金、上昇率ともにジャスダックで週間トップとなった。週半ばから低位株物色が活発となる場面もあった。IPOでは、6月20日上場のディーエムソリューションズ<6549>が公開価格の約2.8倍、21日上場のエコモット<3987>が約1.5倍という初値を付けた。ともにセカンダリーでも物色を集める場面があった。
今週の新興市場では、日経平均が一段高となるには手掛かりを欠く状況が続き、なお中小型株優位の相場展開が続くと考えられる。前週末のマザーズ指数急落から資金の逃げ足の速さが意識されるものの、個人投資家の需給やマインドはさほど悪化していないだろう。ここまで中小型株相場をけん引してきた銘柄には物色一巡感もあり、材料株や出遅れ株、低位株などが循環的に買われそうだ。
今週は6月29日に夢の街創造委員会<2484>、30日にトライステージ<2178>、アクトコール<6064>、マルマエ<6264>などが決算発表を予定している。夢の街創造委員会は第2四半期まで期初計画を上回る順調な進捗となっている。また、マルマエは5月に通期予想を上方修正済みだが、ともに第3四半期の業績動向が注目されよう。
IPO関連では、6月27日にFringe81<6550>がマザーズへ、30日にツナグ・ソリューションズ<6551>とGameWith<6552>がマザーズへ、SYS HD<3988>がジャスダックへそれぞれ新規上場する。Fringe81はインターネット広告関連、GameWithはゲーム関連として人気が高いものの、ベンチャーキャピタル保有株の多さが懸念材料となる。また、人材関連のツナグ・ソリューションズや好需給のSYS HDも関心を集めているが、30日は3社同時上場のため初値買い資金の分散を想定する必要があるだろう。
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