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欧米為替見通し: ドル・円は弱含みか、米経済指標の悪化に警戒

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含みの展開を予想したい。米経済指標の悪化で連邦準備制度理事会(FRB)による金利正常化の方針に懐疑的な見方が広がりやすい。また、原油先安観も根強く、米長期金利の低下が引き続きドルへの売り圧力となろう。

今晩は、米経済指標が注目材料となる見通し。5月耐久財受注(21時半)は前月比-0.6%と予想され、4月とほぼ同水準が見込まれる。4月は4カ月ぶりにマイナスに転じており、2カ月連続のマイナスとなれば景気減速が意識されやすく、ドル売り要因となりそうだ。足元では米FRBの利上げ方針に懐疑的な見方も多いため、5月シカゴ連銀全米活動指数(21時半)や6月ダラス連銀製造業活動指数(23時半)なども材料視されるだろう。ただ、いずれも前月を下回る見通しであり、金利正常化を後押しする内容とならなければ、年内の追加利上げ観測は後退し、ドル売りにつながりそうだ。

一方、安値圏推移が続く原油価格もドルの押し下げ要因。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国による協調減産について順守率が高まり、原油価格は下げ止まっているが、世界的な原油供給過剰への懸念は根強い。また、サウジアラビアなど湾岸諸国のカタールとの国交断絶問題も注目される。イランとの関係縮小やテレビ局の閉鎖など、湾岸諸国による13項目の要望書をカタールが受け入れない場合、協調減産の先行きに対する不透明感などが意識されやすく、目先の原油価格への影響が警戒される。原油価格が一段安となれば、株安やインフレ圧力の後退などから米長期金利の低下につながる。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・6月IFO企業景況感指数(予想:114.5、5月:114.6)
・17:30 英・5月住宅ローン承認件数(銀行協会)(予想:40250件、4月:40750件)
・21:30 米・5月耐久財受注速報値(前月比予想:-0.6%、4月:-0.8%)
・21:30 米・5月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.20、4月:0.49)
・23:30 米・6月ダラス連銀製造業活動指数(予想:16.0、5月:17.2)
・02:00 米財務省2年債入札(260億ドル)
・欧州中央銀行(ECB)フォーラム(英中銀、日銀、カナダ中銀各総裁らが参加)



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