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【FISCOソーシャルレポーター】平野淳也:ビットコイン・最低限知っておくべき常識

注目トピックス 市況・概況
以下は、フィスコソーシャルレポーターの暗号通貨研究家の平野淳也氏(ブログ「Think Nomad」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年8月25日に執筆


今回のコラムでは、ビットコインを扱う上で、最低限知っておくべき常識や、あるある、最低限のリスクのようなものをまとめておきます。

ビットコインは、P2Pマネーであり、電子マネーやポイントとは全く違います。値上がりを期待して購入するのも勿論良いのですが、まずは暗号通貨の正しい取り扱い方を学ぶことが大切で、それを怠ると貴重な資産を失うリスクもあります。

本当はこれについて、書くべきことが非常に多いのですが、できるだけコンパクトに纏めるために、本当に最低限のことに絞って書いていきます。


(1)取引所の破綻・ハッキング
2013年に、取引所が破綻したマウントGOXの事件は、皆さんも聞いたことがあるはずです。

当時、取引所に顧客が預け入れていたビットコインは、未だ債権者集会が進行していて、顧客のもとに戻っていません。

マウントGOXのような事件は、昔のことだと安心している人もいるかも知れませんが、それは明らかな間違いで、取引所の破綻や資産が盗まれることは、世界中で小規模のものなら、ほぼ「毎月」あります。

繰り返しますが、ほぼ「毎月」です。大規模な取引所でも、昨年はBitfinexという香港の取引所が顧客のビットコインをハッキングによって失いました。

海外のコミュニティでは、「◯◯の取引所は、危ないかも知れない、預かっている分のビットコインをしっかり保管していないかもしれない」と日々、噂が飛び交っています。Bitfinexの件に関しては、半年ほどの期間を経て、最近全ての資産の返却が行われたそうですが、、、こういった話は日本でもいつでも可能性はあることは事実です。

そして、本当にハッキングがあったときも、顧客の資産が戻ってくる保証なんてどこにもありません。銀行がつぶれたときに救済されるような話とは違うのです。


(2)ビットコインは必ずウォレットに保管を
上記のことから、基本的にトレードで最低限動かす仮想通貨以外は、取引所のアカウントではなく、自分自身が管理する「ウォレット」で管理することが常識です。

モバイルウォレット(スマートフォンのアプリ)でもいいのですが、その場合は、breadwalletや、copayがおすすめです。

「ビットコインを保有する」それはつまり、秘密鍵を自分で管理するということです。取引所に保管することは、秘密鍵を自分で管理していないので、本当の意味で暗号通貨を保有してるとは言えません。

また、ウォレットには、マルウェアが仕込まれているものも出回っていますから、できればオープンソースのものを使うようにすべきです。さらに付け加えると、自身のスマートフォンにウイルスが絶対流入しないなど誰にも保証できないし、、、、結局のところ、ハードウェアウォレットという専用の端末を買うのが、正しいのではないでしょうか。

ハードウェアの多くのモデルは1万円ちょっとですが、リスク管理としては、絶対に必要な出費です。モバイルウォレットは、頻繁に使う可能性がある少額の資金をいれておくウォレットと考えておくべきかと思います。


(3)取引所のアカウントは必ず二段階認証(2FA)を

次に、取引所のアカウントには二段階認証がマストです。

どこからかパスワードが流出して、アカウントにログインされてビットコインが引き出されてしまうリスクがあるからです。

ビットコインが一度引き出されてしまったら、それは取引所の外の話。非中央集権のネットワークの話ですから、取引所に泣きついても、どうにもなりません。この場合、悪いのはセキュリティ管理が甘いユーザーのほうだろうと言われてもしょうがないです。


仮想通貨は、全てが自己責任です。
株式投資の決まり文句の「投資は自己責任」ではなく、本当の意味での自己責任です。

ビットコインの非中央集権的思想は、政府や銀行など中央集権を否定し、自由を得た代わりに、全てが自己責任というトレードオフのうえで成り立っています。

逆にこの事実を受け入れられないのなら、ビットコインを保有するべきではないし、そのほうが本人のためであると思うというのが、僕の主張です。


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執筆者名:平野淳也
ブログ名:Think Nomad




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