後場に注目すべき3つのポイント〜日経平均は反落、出遅れマザーズ銘柄への物色を意識
[17/10/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、出遅れマザーズ銘柄への物色を意識
・ドル・円は113円56銭、弱含み、米金利の低下や日本株安で
・値下がり寄与トップはダイキン工<6367>、同2位はセコム<9735>
■日経平均は反落、出遅れマザーズ銘柄への物色を意識
日経平均は反落。18.11円安の21990.34円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場は複数の主要ハイテク決算が予想を上振れたことが好感され買いが先行。高値警戒感から上値は限られたものの、7-9月期GDP速報値が予想を上振れたほか、原油相場の上昇が好感され堅調推移となった。シカゴ先物は大阪比変わらずだったが、ADRではソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、任天堂<7974>、コマツ<6301>、花王<4452>、日東電<6988>が堅調だった流れから買いが先行し、連日で年初来高値を更新。
しかし、その後は高値圏でのこう着が続いていたが、前場半ば辺りから先物主導で利食いの流れが強まり、小幅ながらマイナスに転じている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではパルプ紙、鉱業、石油石炭、機械、その他金融がしっかり。一方で、鉄鋼、精密機器、卸売、保険、食料品、医薬品が冴えない。
TOPIXも小幅に下げに転じてきており、後場は日銀のETF買い入れが期待されそうである。これが下支えとして意識されるなか、売り込みづらい状況が続こう。しかし、決算発表が本格化する中、決算を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい。海外勢によるインデックス買いも継続していると考えられるが、日経平均の22000円で心理的な達成感も意識されるため、戻り待ちの売り圧力が強まりやすいところでもある。日銀のETF買い入れ観測のインパクトが薄れるようだと、利食いが強まることも意識しておきたい。
もっとも先高期待が強い状況には変わりなく、相対的に出遅れているセクターや中小型株などへ資金がシフトしてくることが考えられる。マザーズの出遅れが顕著ななか、マザーズ銘柄への物色に期待したいところである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は113円56銭、弱含み、米金利の低下や日本株安で
30日午前の東京市場でドル・円は弱含み。米金利の低下や日本株安を手がかりにドル売り・円買いに振れやすい地合いとなった。
米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事でパウエル理事の就任が観測され、同理事はタカ派寄りでなく今後の利上げペースが低下するとの思惑から米金利が低下。ドル買いは入りづらい展開となった。
また、日経平均株価は下げに転じ、リスク選好的な円売りが後退したこともドルの下げを支援した。ランチタイムの日経平均先物はマイナス圏で推移し目先の日本株安継続が見込まれ、ドルは安値圏での推移が続きそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円56銭から113円84銭、ユーロ・円は131円85銭から132円11銭、ユーロ・ドルは1.1594ドルから1.1616ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・幸楽苑HD<7554>やテラ<2191>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはダイキン工<6367>、同2位はセコム<9735>
■経済指標・要人発言
・格付け会社フィッチ
「英国の格付けAAで確認、見通しはネガティブ」
・スペインのラホイ首相
「カタルーニャ議会を解散、12月21日に選挙へ」
・スペイン、カタルーニャ自治州の州議会
「独立国家樹立を可決」
・スペイン上院
「カタルーニャ州自治を停止し、直接統治下に置く異例の権限をラホイ首相に付与」
・ホワイトハウス
「法人税税率の20%への引き下げは、今後10年間でGDP成長率を3−5%引き上げへ」
・欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
「インフレ率予測、2022年を1.9%に上方修正(前回1.8%)、18年と19年は据え置き」
「成長率予測、2018年と19年を0.1ポイント上方修正し、1.9%と1.7%に」
「失業率、2018年と19年を0.2ポイント下方修正し、8.6%と8.2%に」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 独・9月小売売上高(前月比予想:+0.5%、8月:-0.2%)
<DM>
・日経平均は反落、出遅れマザーズ銘柄への物色を意識
・ドル・円は113円56銭、弱含み、米金利の低下や日本株安で
・値下がり寄与トップはダイキン工<6367>、同2位はセコム<9735>
■日経平均は反落、出遅れマザーズ銘柄への物色を意識
日経平均は反落。18.11円安の21990.34円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場は複数の主要ハイテク決算が予想を上振れたことが好感され買いが先行。高値警戒感から上値は限られたものの、7-9月期GDP速報値が予想を上振れたほか、原油相場の上昇が好感され堅調推移となった。シカゴ先物は大阪比変わらずだったが、ADRではソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、任天堂<7974>、コマツ<6301>、花王<4452>、日東電<6988>が堅調だった流れから買いが先行し、連日で年初来高値を更新。
しかし、その後は高値圏でのこう着が続いていたが、前場半ば辺りから先物主導で利食いの流れが強まり、小幅ながらマイナスに転じている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではパルプ紙、鉱業、石油石炭、機械、その他金融がしっかり。一方で、鉄鋼、精密機器、卸売、保険、食料品、医薬品が冴えない。
TOPIXも小幅に下げに転じてきており、後場は日銀のETF買い入れが期待されそうである。これが下支えとして意識されるなか、売り込みづらい状況が続こう。しかし、決算発表が本格化する中、決算を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい。海外勢によるインデックス買いも継続していると考えられるが、日経平均の22000円で心理的な達成感も意識されるため、戻り待ちの売り圧力が強まりやすいところでもある。日銀のETF買い入れ観測のインパクトが薄れるようだと、利食いが強まることも意識しておきたい。
もっとも先高期待が強い状況には変わりなく、相対的に出遅れているセクターや中小型株などへ資金がシフトしてくることが考えられる。マザーズの出遅れが顕著ななか、マザーズ銘柄への物色に期待したいところである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は113円56銭、弱含み、米金利の低下や日本株安で
30日午前の東京市場でドル・円は弱含み。米金利の低下や日本株安を手がかりにドル売り・円買いに振れやすい地合いとなった。
米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事でパウエル理事の就任が観測され、同理事はタカ派寄りでなく今後の利上げペースが低下するとの思惑から米金利が低下。ドル買いは入りづらい展開となった。
また、日経平均株価は下げに転じ、リスク選好的な円売りが後退したこともドルの下げを支援した。ランチタイムの日経平均先物はマイナス圏で推移し目先の日本株安継続が見込まれ、ドルは安値圏での推移が続きそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円56銭から113円84銭、ユーロ・円は131円85銭から132円11銭、ユーロ・ドルは1.1594ドルから1.1616ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・幸楽苑HD<7554>やテラ<2191>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはダイキン工<6367>、同2位はセコム<9735>
■経済指標・要人発言
・格付け会社フィッチ
「英国の格付けAAで確認、見通しはネガティブ」
・スペインのラホイ首相
「カタルーニャ議会を解散、12月21日に選挙へ」
・スペイン、カタルーニャ自治州の州議会
「独立国家樹立を可決」
・スペイン上院
「カタルーニャ州自治を停止し、直接統治下に置く異例の権限をラホイ首相に付与」
・ホワイトハウス
「法人税税率の20%への引き下げは、今後10年間でGDP成長率を3−5%引き上げへ」
・欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
「インフレ率予測、2022年を1.9%に上方修正(前回1.8%)、18年と19年は据え置き」
「成長率予測、2018年と19年を0.1ポイント上方修正し、1.9%と1.7%に」
「失業率、2018年と19年を0.2ポイント下方修正し、8.6%と8.2%に」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 独・9月小売売上高(前月比予想:+0.5%、8月:-0.2%)
<DM>