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欧米為替見通し:ドル・円は買いづらい展開か、カタルーニャ情勢に警戒も

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は買いづらい展開を予想する。明日から開催の日銀金融政策決定会合を前に、「異次元緩和」の継続を見込んだ円売りに振れやすい見通し。ただ、スペイン・カタルーニャ州の議会選を控え、上げ渋るユーロ・円がややドル・円の
重しになるような値動きとなりそうだ。

市場は年末モードに入り、材料難から商いは閑散となりつつある。引き続き米税制改革法案の協議を見極める状況のなか、法案成立の期待が続きドル買い地合いに変わりはなさそうだ。ただ、週内の成立はほぼ織り込まれ一段のドル買いは入りづらく、ドル・円は113円台回復を想定しにくい。一方で、日銀は20-21日開催の定例会合で従来の金融政策を今後も維持する方針とみられ、円売り安心感が広がる見通し。本日のアジア市場では日経平均株価が下げに転じても円買いは限定的となった。22時半発表の米国の住宅関連指標に波乱がなければ、ドル・円は目先も112円台で底堅い値動きとなろう。

今晩の海外市場では、引き続きユーロの値動きが注目される。足元ではドイツの政治情勢が大連立により安定化に向かうとの思惑からユーロにやや買いが集まりやすく、ユーロ・円がドル・円を押し上げる展開もみられる。ただ、21日投開票のスペイン・カタルーニャ州議会選は、地元メディアによる足元の情勢調査によると、独立派と反独立派の支持がほぼ拮抗しているもよう。独立派が勝てば再び住民投票などに発展する動きが見込まれるほか、ともに過半数に届かなければスペイン政府の目論見通りに混乱は収束に向かわない可能性が指摘される。このため、ユーロ買いが慎重になり、ユーロ・円が上げ渋る場合には、ドル・円の押し上げ効果も期待しにくくなりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・12月IFO企業景況感指数(予想:117.5、11月:117.5)
・22:30 米・11月住宅着工件数(予想:125.0万戸、10月:129.0万戸)
・22:30 米・11月住宅建設許可件数(予想:127.0万戸、10月:131.6万戸)
・22:30 米・7-9月期経常収支(予想:-1162億ドル、4-6月期:-1231億ドル)
・06:45 NZ・11月貿易収支(予想:-5.5億NZドル、10月:-8.71億NZドル)




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