大石哲之:2018年のビットコインはどうなるか【フィスコ・ビットコインニュース】
[18/01/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2018年1月9日に執筆
年始につき、2018年のビットコイン動向の予想を下に簡潔にまとめたいと思います。
1.価格は35000ドル
2.ASIC供給の新規参入、分散化
3.未活用電力・自然エネルギーマイニングがトレンドに
4.ビットコインコミュニティは平和に
5.ライトニングのユーザー体験で、世論が180度変わる
6.決済速度、手数料を売りにしていたアルトコインは、その立ち位置の再考を迫られる
7.ICOの数は増えるかもしれないが、中身はゴミだらけで、ICO自体が見向きもされなくなる
8.2018年のトレンドワードは「インターオペラビリティ」に
まず、価格に関しては非常に当たりにくいため、特に根拠があるということではない個人的な予想ということでお納めください。ETFほか、法人の需要がどこまで伸びるかによって大きく上ブレする可能性があります。需要は底堅いと見え、大きく値崩れするとすれば、次に述べるマイニングの問題でしょう。
2018年の最大の課題はマイニングと指摘します。ASICチップの供給の上限がそのままビットコインのファンダメンタルのキャップの制限になってしまっています。現在Bitmain社がほぼ独占しているASIC市場ですが、今年は新規の参入があると考えられ、いくつかのプレイヤーによる安定的かつ大規模なASICの供給が望まれます。GMOなどのチップを開発すると言っている日本勢も一役買って欲しいと思います。
マイニングは中国から、北米・ヨーロッパへのシフトが進むでしょう。特に送電線の関係で活用できなかった僻地の自然エネルギーなどを利用したマイニングがトレンドに成るでしょう。ブロックチェーン情報を衛星経由でやりとりするシステムが実用化しており、それを活用すればこうしたマイニングが可能になります。
ビットコインコミュニティはビットコインキャッシュの分離、Segwit2xの取りやめを経て、ようやく内紛が終了しました。今年のコミュニティは平和になるとみられ、内紛ではなく、各コインが健全に市場で競争することとなるでしょう。
今年はQ1にライトニングネットワークが実用化されメインネットで稼働します。ライトニングネットワークのユーザー体験は衝撃的で、即時決済、手数料無料と、電子マネーのように使うことが出来、ビットコインの支払いとしての機能に懐疑的だった人々の意見を180度転換させてしまうでしょう。
その結果、決済速度や、手数料が安いことを売りにしていたアルトコイン勢は、立ち位置の再考を迫られる自体になるかもしれません。
昨年は最大のブームとなったICOや時価総額低位のコイン(草コイン)ですが、今年もその数は増えそうです。とくにICOに関しては数の面では今年をこえると思いますが、だからといって話題になることは少なくなりそうです。
多くのコインがホワイトペーパーに化粧をしただけの中身のないコインになり、ICOは詐欺であるという先入観が広まり、ICO自体が見向きもされなくなるでしょう。優良な案件はあるものの、極めて少なくなります。
一方、日本では局地的に、既存の名前のある企業がICOを活用して資金を調達する動きが新たに加わりそうです。しかしこれはICOの本来の趣旨である「分散プロトコルのための資金調達」から大きく逸脱したものであり、議論を呼ぶことになるとおもいます。
2018年のトレンドワード、キーワードは、「インターオペラビリティ」になります。これは異なるブロックチェーン間を接続する技術で、代表的なものにCosmosがあり、今年の2月にローンチ予定です。
これが実現すると、イーサリアム、ビットコインといったものが相互接続されるだけなく、プライベートチェーンも接続可能になり、ブロックチェーンのインターネットという概念が垣間見られることになるでしょう。インターオペラビリティ技術は、銀行などのユーザーも関心をよせており、パブリック・プライベートを巻き込んで、はやりのテーマと成ると思います。
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執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所
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※2018年1月9日に執筆
年始につき、2018年のビットコイン動向の予想を下に簡潔にまとめたいと思います。
1.価格は35000ドル
2.ASIC供給の新規参入、分散化
3.未活用電力・自然エネルギーマイニングがトレンドに
4.ビットコインコミュニティは平和に
5.ライトニングのユーザー体験で、世論が180度変わる
6.決済速度、手数料を売りにしていたアルトコインは、その立ち位置の再考を迫られる
7.ICOの数は増えるかもしれないが、中身はゴミだらけで、ICO自体が見向きもされなくなる
8.2018年のトレンドワードは「インターオペラビリティ」に
まず、価格に関しては非常に当たりにくいため、特に根拠があるということではない個人的な予想ということでお納めください。ETFほか、法人の需要がどこまで伸びるかによって大きく上ブレする可能性があります。需要は底堅いと見え、大きく値崩れするとすれば、次に述べるマイニングの問題でしょう。
2018年の最大の課題はマイニングと指摘します。ASICチップの供給の上限がそのままビットコインのファンダメンタルのキャップの制限になってしまっています。現在Bitmain社がほぼ独占しているASIC市場ですが、今年は新規の参入があると考えられ、いくつかのプレイヤーによる安定的かつ大規模なASICの供給が望まれます。GMOなどのチップを開発すると言っている日本勢も一役買って欲しいと思います。
マイニングは中国から、北米・ヨーロッパへのシフトが進むでしょう。特に送電線の関係で活用できなかった僻地の自然エネルギーなどを利用したマイニングがトレンドに成るでしょう。ブロックチェーン情報を衛星経由でやりとりするシステムが実用化しており、それを活用すればこうしたマイニングが可能になります。
ビットコインコミュニティはビットコインキャッシュの分離、Segwit2xの取りやめを経て、ようやく内紛が終了しました。今年のコミュニティは平和になるとみられ、内紛ではなく、各コインが健全に市場で競争することとなるでしょう。
今年はQ1にライトニングネットワークが実用化されメインネットで稼働します。ライトニングネットワークのユーザー体験は衝撃的で、即時決済、手数料無料と、電子マネーのように使うことが出来、ビットコインの支払いとしての機能に懐疑的だった人々の意見を180度転換させてしまうでしょう。
その結果、決済速度や、手数料が安いことを売りにしていたアルトコイン勢は、立ち位置の再考を迫られる自体になるかもしれません。
昨年は最大のブームとなったICOや時価総額低位のコイン(草コイン)ですが、今年もその数は増えそうです。とくにICOに関しては数の面では今年をこえると思いますが、だからといって話題になることは少なくなりそうです。
多くのコインがホワイトペーパーに化粧をしただけの中身のないコインになり、ICOは詐欺であるという先入観が広まり、ICO自体が見向きもされなくなるでしょう。優良な案件はあるものの、極めて少なくなります。
一方、日本では局地的に、既存の名前のある企業がICOを活用して資金を調達する動きが新たに加わりそうです。しかしこれはICOの本来の趣旨である「分散プロトコルのための資金調達」から大きく逸脱したものであり、議論を呼ぶことになるとおもいます。
2018年のトレンドワード、キーワードは、「インターオペラビリティ」になります。これは異なるブロックチェーン間を接続する技術で、代表的なものにCosmosがあり、今年の2月にローンチ予定です。
これが実現すると、イーサリアム、ビットコインといったものが相互接続されるだけなく、プライベートチェーンも接続可能になり、ブロックチェーンのインターネットという概念が垣間見られることになるでしょう。インターオペラビリティ技術は、銀行などのユーザーも関心をよせており、パブリック・プライベートを巻き込んで、はやりのテーマと成ると思います。
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執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所
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