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新年度相場入りへの期待【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
29日の日経平均は反発。127.77円高の21159.08円(出来高概算13億2000万株)で取引を終えた。28日の米国市場は、ウーバーの自動運転車を巡る死亡事故による半導体企業への影響が根強く、引き続きハイテク株を中心に売りが広がった。ただし、円相場が1ドル106円台後半と円安に振れて推移しているほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の21230円となり、これにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス買いが日経平均を押し上げる格好。しかし、買い一巡後は早い段階でこう着感が強まると、その後はじりじりと上げ幅を縮める展開となり、後場半ばには20996.22円と一時下げに転じる場面もみられた。

セクターではサービス、食料品、水産農林、その他金融がしっかり。半面、鉱業、医薬品、鉄鋼、保険、電気機器がさえない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>が牽引する一方で、武田<4502>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が重石となった。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めていた。

買い先行後はこう着感の強い相場展開だったが、5日線処での踏ん張りをみせて21000円をキープした。期末要因からインデックスに絡んだ売買のため方向感が掴みづらいほか、週末は海外市場が休場になるため、引き続きトレンドは出難く、200日線辺りの抵抗も引き続き意識されやすいところ。ただし、名実ともに新年度相場入りとなる来週からの需給改善も期待されるなか、押し目買い意欲は強そうだ。

また、韓国と北朝鮮の両国は、南北首脳会談を4月27日に開催することで合意した。朝鮮半島の非核化などについて協議するとみられ、地政学リスクの後退がリスク選好に向かわせることも期待される。(村瀬智一)



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