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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、トランプ外交への期待で

注目トピックス 市況・概況
29日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。前日の急激な上昇の修正で利益確定のドル売りが先行する見通し。ただ、米朝の緊張緩和などトランプ政権の外交への期待感から、持ち高調整や利食い以外のドル売りは手控えられそうだ。また、復活祭を前に取引も限定的となろう。

前日は、米中貿易戦争の回避や米朝首脳会談の実現への思惑が広がり、リスク選好的なドル買い・円売りの流れが強まった。また、米国の10-12月期国内総生産(GDP)確定値が予想を上回る内容で上方修正されたこともあり、ドル・円は一時107円を回復。ただ、105円台からの急激な上昇を受け、本日のアジア市場では利益確定売りに押される展開となっている。加えて、トランプ大統領が退役軍人省のシュルキン長官を解任し、今月4人目の重要ポストの交代を発表したことも、ドル売り要因となった。今晩の取引でも、前日のドル大幅高を修正する動きが見込まれる。

本日の海外市場は、4月1日の復活祭に絡み明日が聖金曜日で休場となるため薄商いが予想されるなか、米国の2月個人消費支出など経済指標や株価動向が材料視される。このうち、21時半発表の2月コアPCE価格指数は、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ目標とする前年比+2.0%に向け改善が示されれば、利上げペースの加速を意識したドル買いに振れやすい。一方、足元は米国株の弱さが目立っており、今晩続落となればドルは引き続き買いづらいだろう。とはいえ、朝鮮半島の安定化に向けた動きは、市場に安心感を広げている。トランプ外交に関してはなお予断を許さない状況だが、短期的には円売り継続の手がかりとなりそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・10-12月期経常収支(予想:-240億ポンド、7-9月期:-228億ポンド)
・17:30 英・10-12月期GDP確定値(前年比予想:+1.4%、改定値:+1.4%)
・17:30 英・2月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:6.6万件、1月:6.75万件)
・21:00 独・3月消費者物価指数(前年比予想:+1.7%、2月:+1.4%)
・21:00 南ア・2月貿易収支(予想:+10億ランド、1月:-277億ランド)
・21:30 米・2月個人所得(前月比予想:+0.4%、1月:+0.4%)
・21:30 米・2月個人消費支出(前月比予想:+0.2%、1月:+0.2%)
・21:30 米・2月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.6%、1月:+1.5%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:22.9万件)
・22:45 米・3月シカゴ購買部協会景気指数(予想:62.0、2月:61.9)
・23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:102.0、速報値:102.0)
・02:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演(経済見通し)
・インド休場(ジャイナ教マハビラ生誕日)




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