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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、ECB理事会後は調整売りも

注目トピックス 市況・概況
26日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米長期金利の上昇にともなうドル買い基調が続くなか、欧州中央銀行(ECB)理事会でハト派寄りの姿勢が示されるとみられることから、ユーロ売りになり、ドルをさらに押し上げる見通し。ただ、ドル・円は心理的節目の110円が視野に入り、調整の売りが上昇を抑えそうだ。

ドル・円は、前日NY市場では109円45銭まで値を切り上げ、心理的節目の110円が視野に入ってきた。米国債増発観測を背景に10年債利回りがさらに騰勢を強め、3.03%台に達したことが背景。その流れは本日のアジア市場でも続き、ドル・円は一時109円47銭まで上昇しており、引き続きドル買いに振れやすい。

こうしたなか、今晩はECB理事会とその後のドラギ総裁による記者会見が注目される。今月発表されたユーロ圏の経済指標では、3月消費者物価指数や2月小売売上高などの低調な内容が目立つ。このため、出口戦略の推進に慎重な意見を反映し、前回の会合に続き緩和政策の変更を見合わせるほか、ドラギ総裁はユーロ高を警戒する姿勢を示す見通し。それを受けユーロ売り・ドル買いに振れ、ドル・円もある程度押し上げられそうだ。

また、米国企業の好業績を背景とした株高に振れれば、ドル買い・円売りになりやすいだろう。しかし、週明け以降のドル上昇ペースの速さが一部の市場関係者から指摘され、調整のドル売りが予想される。また、直近の日銀短観で示された大企業製造業の今年度の想定レートである1ドル=109円66銭、そして、心理的節目となる110円が意識され、売り買いが交錯しやすく、109円半ば以上では上値が重い展開となろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・3月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:37150件、2月:38120件)
・18:30 南ア・3月生産者物価指数(前年比予想:+4.0%、2月:+4.2%)
・20:45 欧州中央銀行(ECB)理事会(主要政策金利は0.00%に据え置き予想)
・21:30 ドラギECB総裁会見
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:23.2万件)
・21:30 米・3月耐久財受注速報値(前月比予想:+1.6%、2月:+3.0%)
・21:30 米・3月卸売在庫速報値(前月比予想:+0.7%、2月:+1.0%)
・02:00 米財務省7年債入札(290億ドル)



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