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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、日銀緩和や南北会談で円売り継続

注目トピックス 市況・概況
27日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。米長期金利の低下が続けばドル売り基調となる見通し。ただ、日銀が「異次元緩和」堅持を決定したほか、南北首脳会談の無難な通過が見込まれ、円売り地合いが継続しそうだ。

米10年債利回りは前日の取引で心理的節目の3%を割り込み、本日は2.96%台まで低下しており、ドル・円はアジア市場で徐々に値を下げ、109円10銭台まで弱含む場面もあった。ただ、前日の海外市場ではユーロ・ドルの上昇をきっかけにしたドル売り局面でも、ドル・円は109円台を維持するなど下値の堅さが意識され、目先は節目の110円を目指す展開が続くとの見方が少なくない。

こうしたなか、今晩は21時半発表の米国の1-3月期国内総生産(GDP)速報値が材料視され、市場コンセンサスは伸び鈍化の予想。16日発表の3月小売売上高からは旺盛な個人消費が示されたが、前日発表の3月耐久財受注では製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)が落ち込み、2月も下方修正されており、1-3月期GDPは下振れの可能性もある。

一方、日銀は2日間の金融政策決定会合を終え、現行の緩和的な金融政策を維持する方針を決めた。「異次元緩和」堅持は織り込み済みとはいえ、日銀は2019年ごろとしていた物価2%の達成時期を明記せず、下振れリスクを匂わせたことで、円には売り圧力がかかりやすい。また、10年半ぶりに行われている韓国と北朝鮮の南北首脳会談も注目される。北朝鮮の非核化が共同宣言に盛り込まれれば警戒ムードは大きく後退する見通しで、円売りが強まりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
・17:30 英・1-3月期GDP速報値(前年比予想:+1.4%、10-12月期:+1.4%)
・18:00 ユーロ圏・4月景況感指数(予想:112.0、3月:112.6)
・21:30 米・1-3月期GDP速報値(前期比年率予想:+2.0%、10-12月期:+2.9%)
・21:30 米・1-3月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.7%、10-12月期:+0.6%)
・23:00 米・4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:98.0、速報値:97.8)
・米独首脳会談





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