国内株式市場見通し:もみあいつつも相場基調の強さを確認する展開
[18/04/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週の日経平均は上昇。小幅ながらも週間ベースでは5週連続、月間ベースでは3カ月ぶりの陽線となった。米国債市場で10年債利回りが4年ぶりに3%を突破したことが警戒されたほか、米建機最大手のキャタピラーが「1-3月が利益のピーク」との経営陣の発言や、アップル「iPhone X」の足元の需要懸念などが嫌気されて、NYダウは24日にかけて5日続落となった。日経平均も軟調なスタートとなったものの、為替相場が週初の1ドル107円台から週半ばにかけて109円台に円安が進行したことで指数寄与度の高いハイテク株の上昇も日経平均の上昇を支えた。北朝鮮、シリア情勢といった海外要因も落ち着き、停滞する国会審議や各報道機関の世論調査による安倍内閣の支持率低迷も相場にとって影響は限定的だった。こうしたなか、企業の決算発表が注目された。日本電産<6594>は24日の決算発表後に売り買いが交錯したものの株価は上昇し、25日発表の今期業績見込みがポジティブ・サプライズとなった東京エレクトロン<8035>の株価急伸がハイテク株の地合いを好転させた。一方、今期大幅減益見込みを発表のファナック<6954>が急落し上値の重しとなったが影響は限定的にとどまった。27日正午過ぎには、日銀金融政策決定会合において賛成多数で「短期金利マイナス0.1%、長期金利ゼロ%程度に誘導する金融緩和策の現状維持」が伝えられたが、日経平均先物、現物取引、為替にも目立った反応はなく、日経平均は週末にかけて続伸し、27日の東証1部売買代金は3兆3144億円と3月27日以来となる3兆円回復に膨らんだ。NYダウは27日に小反落、S&P500指数は3日続伸とまちまちだった。
今週からGW明けの5月第2週の株式市場は、もみあいつつも相場基調の強さを確認する期間となりそうだ。今週はGWの谷間のため営業日数が2日間で薄商いのなか個別物色が中心となることが予想され、GW明けの5月第2週は、長期金利アレルギーを抱えるNYダウと為替動向を睨みつつ、もみ合いながらも日経平均は上値を伺う動きとなりそうだ。日経平均は1月高値から3月安値に対する半値戻しを達成し、戻り待ちの売りが出やすくなっている。一方、22000円台にある75日線がサポートする底堅い動きを継続し、一目均衡表の「雲上限」(22533円)も位置する2月27日戻り高値の22502円が意識されてこよう。ただし、日本の休場期間中の米長期金利や海外株式市場、外国為替相場の動向次第では波乱の展開も想定される。なお、1949年以降、5月月間の日経平均の上昇は34回、下落は35回でほぼイーブン。過去2年間、GW明け後の日経平均は堅調な展開をみせている。
先週は、26日に決算を発表した京セラ<6971>、アドバンテスト<6857>などが、今期業績予想が好感されて一段高となり、日経平均上昇に寄与したが、今週以降も引き続き、企業の決算発表が注目される。ここからの決算発表スケジュールでは、1日のヤマハ<9064>、8日の三菱商事<8058>、9日のトヨタ<7203>、10日のパナソニック<6752>がそれぞれポイントになる。物色的には引続き決算発表に一喜一憂する業績相場が想定されるが、個別材料に対する株価の感応度も高まっている。傘下のスプリントとTモバイルの経営統合が接近との報道があるソフトバンク<9984>や、米裁判所が米ゼロックス買収差し止めの仮処分を下した富士フイルム<4901>などの大型M&A動向も注視しておきたい。時価総額7000億円規模のサイバーエージェント<4751>が27日、第2四半期好決算と任天堂<7974>によるグループゲーム子会社Cygamesへの出資発表で一時ストップ高水準まで買われるなど、個別株物色にはうねりが増し始めている。このほか、証券会社のレーティング発表で株価が動意を強めるのもこの時期からの特徴でもある。反面、IPOが空白期間に入ることもあり、JASDAQ、マザーズの出来高は減少傾向となっており、大型株から中小型に物色人気がとの時点でスイッチするかも焦点だ。また、GW明けには、6月にIPOする企業の発表が始まる。知名度の高い大型企業の登場も一部で観測されており、これらの材料を背景に、個別株物色の局地戦が展開されそうだ。
主要経済指標スケジュールとしては、国内で1日に4月新車販売台数、2日に4月消費動向調査、10日に2017年度と3月の国際収支、米では1日から2日にFOMC、3日に3月貿易収支と4月ISM非製造業景況指数、4日に4月雇用統計、9日に4月生産者物価指数、10日に米新規失業保険申請件数と4月米消費者物価指数がそれぞれ発表される。このほか、1日はレイバーデーのため、香港、上海、独、仏、伊などの市場が休場する。そのなかで、1日、2日に開催のFOMCでFRBは金利を据え置き、その後の6月中旬の会合で利上げを実施と市場関係者の多くが予想している。外交面では中国の李克強首相が8日から11日に初来日、9日に東京で日中韓首脳会談が行われる。国内イベントとしては、IoT、クラウド、モバイル、セキュリティ等を網羅した日本最大のIT専門展示会「Japan IT Week春2018」が開催される。企業から材料が出ればIT関連株物色の手がかりとなることも期待されよう。
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今週からGW明けの5月第2週の株式市場は、もみあいつつも相場基調の強さを確認する期間となりそうだ。今週はGWの谷間のため営業日数が2日間で薄商いのなか個別物色が中心となることが予想され、GW明けの5月第2週は、長期金利アレルギーを抱えるNYダウと為替動向を睨みつつ、もみ合いながらも日経平均は上値を伺う動きとなりそうだ。日経平均は1月高値から3月安値に対する半値戻しを達成し、戻り待ちの売りが出やすくなっている。一方、22000円台にある75日線がサポートする底堅い動きを継続し、一目均衡表の「雲上限」(22533円)も位置する2月27日戻り高値の22502円が意識されてこよう。ただし、日本の休場期間中の米長期金利や海外株式市場、外国為替相場の動向次第では波乱の展開も想定される。なお、1949年以降、5月月間の日経平均の上昇は34回、下落は35回でほぼイーブン。過去2年間、GW明け後の日経平均は堅調な展開をみせている。
先週は、26日に決算を発表した京セラ<6971>、アドバンテスト<6857>などが、今期業績予想が好感されて一段高となり、日経平均上昇に寄与したが、今週以降も引き続き、企業の決算発表が注目される。ここからの決算発表スケジュールでは、1日のヤマハ<9064>、8日の三菱商事<8058>、9日のトヨタ<7203>、10日のパナソニック<6752>がそれぞれポイントになる。物色的には引続き決算発表に一喜一憂する業績相場が想定されるが、個別材料に対する株価の感応度も高まっている。傘下のスプリントとTモバイルの経営統合が接近との報道があるソフトバンク<9984>や、米裁判所が米ゼロックス買収差し止めの仮処分を下した富士フイルム<4901>などの大型M&A動向も注視しておきたい。時価総額7000億円規模のサイバーエージェント<4751>が27日、第2四半期好決算と任天堂<7974>によるグループゲーム子会社Cygamesへの出資発表で一時ストップ高水準まで買われるなど、個別株物色にはうねりが増し始めている。このほか、証券会社のレーティング発表で株価が動意を強めるのもこの時期からの特徴でもある。反面、IPOが空白期間に入ることもあり、JASDAQ、マザーズの出来高は減少傾向となっており、大型株から中小型に物色人気がとの時点でスイッチするかも焦点だ。また、GW明けには、6月にIPOする企業の発表が始まる。知名度の高い大型企業の登場も一部で観測されており、これらの材料を背景に、個別株物色の局地戦が展開されそうだ。
主要経済指標スケジュールとしては、国内で1日に4月新車販売台数、2日に4月消費動向調査、10日に2017年度と3月の国際収支、米では1日から2日にFOMC、3日に3月貿易収支と4月ISM非製造業景況指数、4日に4月雇用統計、9日に4月生産者物価指数、10日に米新規失業保険申請件数と4月米消費者物価指数がそれぞれ発表される。このほか、1日はレイバーデーのため、香港、上海、独、仏、伊などの市場が休場する。そのなかで、1日、2日に開催のFOMCでFRBは金利を据え置き、その後の6月中旬の会合で利上げを実施と市場関係者の多くが予想している。外交面では中国の李克強首相が8日から11日に初来日、9日に東京で日中韓首脳会談が行われる。国内イベントとしては、IoT、クラウド、モバイル、セキュリティ等を網羅した日本最大のIT専門展示会「Japan IT Week春2018」が開催される。企業から材料が出ればIT関連株物色の手がかりとなることも期待されよう。
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