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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、ユーロ・ドルの値動きに警戒

注目トピックス 市況・概況
20日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。米中貿易戦争への懸念は根強いものの、前日の大幅安を修正する値動きとなる見通し。また、ユーロ・ドルが今年最安値を下抜ける可能性もあり、その際にはドル選好地合いがある程度強まろう。

前日は米中貿易戦争の激化に伴う市場心理の悪化で、外為市場は円買い優勢の値動きとなった。足元では、警戒感は残されているものの、リスク回避的な動きは一服。本日のアジア市場では、主要国の株価指数が反発し、米10年債利回りが上昇しており、ドル・円は前日海外市場から値を戻している。ただ、200日移動平均線(110円25銭)付近でいったん上げ止まっており、この後の欧米市場でも上値の重さがやや意識されよう。

一方、ユーロ・ドルの値動きも注視されそうだ。欧州中央銀行(ECB)の利上げ時期は来年夏以降まで後ずれする見通しで、ユーロが売られやすい地合いが続く。ECB理事会の有力メンバーであるフィンランド中銀のリーカネン総裁は前日、「必要に応じて2019年夏以降も金利を据え置くことが可能」と発言。ユーロ・ドルは一段安となり、一時1.1530ドル台まで弱含んだ。その後はユーロ圏の共通予算創設に関する報道を受け、1.15ドル後半に持ち直したが、支持線として意識される今年最安値の1.1510ドルを割り込む可能性は残り、下抜けの際にはユーロ一段安をきっかけにドル買いがいったん強まるとみられる。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 南ア・5月消費者物価指数(前年比予想:+4.6%、4月:+4.5%)
・20:00 MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-1.5%)
・21:30 米・1-3月期経常収支(予想:-1290億ドル、10-12月期:-1282億ドル)
・22:30 欧州中央銀行(ECB)年次フォーラム(ECB、豪中銀、米FRB、日銀の各総裁、議長らが討論会参加)
・23:00 米・5月中古住宅販売件数(予想:552万戸、4月:546万戸)




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