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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米利上げ方針継続も米中貿易摩擦に警戒

注目トピックス 市況・概況
1日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ方針の維持が見込まれ、ドル買いに振れやすい。ただ、米中貿易摩擦への懸念が再燃し、前日からの円売りはやや弱まりそうだ。

前日は、日銀が強力な金融緩和を継続するための枠組み強化を決定したことが好感され、円売りが優勢となった。ドル・円は海外市場で一時111円90銭台まで水準を切り上げ、本日も111円台後半で底堅い展開を続けた後、112円乗せとなっている。ユーロやポンドなどドルに対して弱含む他の通貨も、対円ではしっかりした値動きであり、引き続き円売り基調の展開となりそうだ。

一方、今晩の米FOMCで政策金利は据え置きの公算。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)はトランプ大統領から利上げに対する圧力を受けても、好調な経済指標を背景に利上げ方針を継続するとみられる。今晩21時15分発表の7月ADP雇用統計(民間雇用者数)は、3日発表の7月雇用統計の先行指標として注目されるが、前月を上回る見通しであり、ドル買いになりやすいだろう。

ただ、米トランプ政権は対中制裁の強化を一段と強める方向で、米中の通商摩擦への警戒がドル買い・円売り基調を弱めそうだ。米国は、2000億ドル相当の中国製品への25%の輸入関税提案(当初発表は10%)を計画していると報じられる。また、本日発表された中国の7月財新製造業PMIは前日の政府発表の製造業PMIと非製造業PMIに続き低調となり、中国経済の下振れリスクへの懸念も広がり、日銀の緩和持続性の強化を背景とした円売りを弱める可能性があろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・7月製造業PMI改定値(予想:55.1、速報値:55.1)
・17:30 英・7月製造業PMI(予想:54.2、6月:54.4)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-0.2%)
・21:15 米・7月ADP雇用統計(予想:+18.6万人、6月:+17.7万人)
・22:45 米・7月製造業PMI改定値(予想:55.5、速報値:55.5)
・23:00 米・7月ISM製造業景況指数(予想:59.3、6月:60.2)
・23:00 米・6月建設支出(前月比予想:+0.3%、5月:+0.4%)
・03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表(政策金利は1.75-2.00%に据え置き予想)




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