後場に注目すべき3つのポイント〜信越化の決算評価もマザーズの下げが不安心理強める
[18/10/29]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅続落、信越化の決算評価もマザーズの下げが不安心理強める
・ドル・円はもみ合い、不安定な株価に警戒も
・値下がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位はKDDI<9433>
■日経平均は小幅続落、信越化の決算評価もマザーズの下げが不安心理強める
日経平均は小幅に続落。19.30円安の21165.30円(出来高概算6億4000万株)で前場の取引を終えた。26日の米国市場はハイテク株中心に下落となったが、アマゾンやアルファベットの決算を嫌気した下げについては時間外で織り込まれている状況の中、足元の急落に対する自律反発の流れが先行した。また、信越化<4063>の良好な決算内容も安心感につながり、21300円を回復して始まった日経平均は、一時21465.99円まで上げ幅を広げる局面もみられた。しかし、次第に戻りの鈍さが意識される中、マザーズ指数が早い段階で下げに転じるなど、戻り待ちの売り圧力に押される格好となり、結局は日経平均も前引け間際には下げに転じている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは精密機器、サービス、保険、情報通信、ガラス土石、銀行、電気機器が軟調。半面、その他金融、電力ガス、空運、建設、パルプ紙が堅調。指数インパクトの大きいところでは、信越化が日経平均を支える一方で、テルモ<4543>、KDDI<9433>、リクルートHD<6098>、リコー<7752>、アステラス製薬<4503>が重石。
寄り付き段階では信越化の決算がセンチメントを明るくさせたが、日経平均の戻りは限定的となり、下降する5日線に上値を抑えられる格好となった。もっとも、マザーズ指数が早い段階で下げに転じ、下落率が3%を超える状況の中、個人主体の需給悪化への警戒が戻りを鈍くした感はあろう。先週の急落局面で強制ロスカットもあり、しばらくは需給整理の進捗を見極める格好になりそうである。強いトレンドが続いていた銘柄ほど下げがきつい状況でもあり、利益確定の動きを加速させている動きから、割安感や値ごろ感からの買いも入りづらい状況のようである。
下値不安の強い相場展開が続く中、決算を手掛かりとした日替わり的な物色になろう。また、日経平均は足元で24000円までの上昇分を倍返しで下げてきており、いったんは落ち着きがみられやすい水準ではある。イレギュラー的な価格形成になりやすい需給状況ではあるが、冷静に押し目を探りたいところであろう。
■ドル・円はもみ合い、不安定な株価に警戒も
29日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。日本株や米株式先物は方向感がつかめず、ドルは売り買い交錯。また、目先の株安への警戒は続きそうだ。
ドル・円は、引き続き株価にらみの展開。日経平均株価は買いが続かず、反落した場面では円買いに振れた。また、上海総合指数が前週末比終値より1%超下げ、株安を意識した円買いが強まりやすい。
時間外取引の米株式先物やランチタイムの日経平均先物は不安定な値動きで、後場の日経平均株価も方向感は乏しいだろう。26日のNY終値が112円を回復できず、前週みられた111円台での押し目買いは弱まっているようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は111円80銭から111円99銭、ユーロ・円は127円43銭から127円66銭、ユーロ・ドルは1.1392ドルから1.1404ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・リリカラ<9827>や菱友システムズ<4685>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位はKDDI<9433>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・中国国営メディア
「習国家主席が安倍首相と会談し、中日両国の関係が正しい軌道に戻った、と指摘」
・米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)
「イタリアの格付けを確認、見通し安定からネガテイブへ引き下げ」
「英国の格付け確認、見通しネガテイブに据え置き」
・ディマイオ伊副首相
「ドラギECB総裁は状況を悪化させている」
・ドラギECB総裁
「中央銀行は財政や政治の影響を受けるべきではない」
・トランプ米大統領「中国はひどく、協定を結びたがっている、しかし、まだ準備が不十分」
【経済指標】
米・7-9月期GDP速報値:前期比年率+3.5%
(予想:+3.3%、4-6月期:+4.2%)
米・7-9月期個人消費速報値:前期比年率+4.0%
(予想:+3.3%、4-6月期:+3.8%)
米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:98.6
(予想:99.0、速報値:99.0)
米・10月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.9%
(速報値:2.8%)
米・10月ミシガン大学5−10年期待インフレ率確報値:2.4%
(速報値:2.3%)
<国内>
・衆院本会議代表質問
<海外>
特になし
<HH>
・日経平均は小幅続落、信越化の決算評価もマザーズの下げが不安心理強める
・ドル・円はもみ合い、不安定な株価に警戒も
・値下がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位はKDDI<9433>
■日経平均は小幅続落、信越化の決算評価もマザーズの下げが不安心理強める
日経平均は小幅に続落。19.30円安の21165.30円(出来高概算6億4000万株)で前場の取引を終えた。26日の米国市場はハイテク株中心に下落となったが、アマゾンやアルファベットの決算を嫌気した下げについては時間外で織り込まれている状況の中、足元の急落に対する自律反発の流れが先行した。また、信越化<4063>の良好な決算内容も安心感につながり、21300円を回復して始まった日経平均は、一時21465.99円まで上げ幅を広げる局面もみられた。しかし、次第に戻りの鈍さが意識される中、マザーズ指数が早い段階で下げに転じるなど、戻り待ちの売り圧力に押される格好となり、結局は日経平均も前引け間際には下げに転じている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは精密機器、サービス、保険、情報通信、ガラス土石、銀行、電気機器が軟調。半面、その他金融、電力ガス、空運、建設、パルプ紙が堅調。指数インパクトの大きいところでは、信越化が日経平均を支える一方で、テルモ<4543>、KDDI<9433>、リクルートHD<6098>、リコー<7752>、アステラス製薬<4503>が重石。
寄り付き段階では信越化の決算がセンチメントを明るくさせたが、日経平均の戻りは限定的となり、下降する5日線に上値を抑えられる格好となった。もっとも、マザーズ指数が早い段階で下げに転じ、下落率が3%を超える状況の中、個人主体の需給悪化への警戒が戻りを鈍くした感はあろう。先週の急落局面で強制ロスカットもあり、しばらくは需給整理の進捗を見極める格好になりそうである。強いトレンドが続いていた銘柄ほど下げがきつい状況でもあり、利益確定の動きを加速させている動きから、割安感や値ごろ感からの買いも入りづらい状況のようである。
下値不安の強い相場展開が続く中、決算を手掛かりとした日替わり的な物色になろう。また、日経平均は足元で24000円までの上昇分を倍返しで下げてきており、いったんは落ち着きがみられやすい水準ではある。イレギュラー的な価格形成になりやすい需給状況ではあるが、冷静に押し目を探りたいところであろう。
■ドル・円はもみ合い、不安定な株価に警戒も
29日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。日本株や米株式先物は方向感がつかめず、ドルは売り買い交錯。また、目先の株安への警戒は続きそうだ。
ドル・円は、引き続き株価にらみの展開。日経平均株価は買いが続かず、反落した場面では円買いに振れた。また、上海総合指数が前週末比終値より1%超下げ、株安を意識した円買いが強まりやすい。
時間外取引の米株式先物やランチタイムの日経平均先物は不安定な値動きで、後場の日経平均株価も方向感は乏しいだろう。26日のNY終値が112円を回復できず、前週みられた111円台での押し目買いは弱まっているようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は111円80銭から111円99銭、ユーロ・円は127円43銭から127円66銭、ユーロ・ドルは1.1392ドルから1.1404ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・リリカラ<9827>や菱友システムズ<4685>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位はKDDI<9433>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・中国国営メディア
「習国家主席が安倍首相と会談し、中日両国の関係が正しい軌道に戻った、と指摘」
・米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)
「イタリアの格付けを確認、見通し安定からネガテイブへ引き下げ」
「英国の格付け確認、見通しネガテイブに据え置き」
・ディマイオ伊副首相
「ドラギECB総裁は状況を悪化させている」
・ドラギECB総裁
「中央銀行は財政や政治の影響を受けるべきではない」
・トランプ米大統領「中国はひどく、協定を結びたがっている、しかし、まだ準備が不十分」
【経済指標】
米・7-9月期GDP速報値:前期比年率+3.5%
(予想:+3.3%、4-6月期:+4.2%)
米・7-9月期個人消費速報値:前期比年率+4.0%
(予想:+3.3%、4-6月期:+3.8%)
米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:98.6
(予想:99.0、速報値:99.0)
米・10月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.9%
(速報値:2.8%)
米・10月ミシガン大学5−10年期待インフレ率確報値:2.4%
(速報値:2.3%)
<国内>
・衆院本会議代表質問
<海外>
特になし
<HH>