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信越化は決算評価も中小型株を中心に値を消す展開【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
29日の日経平均は続落。34.80円安の21149.80円(出来高概算13億7000万株)で取引を終えた。26日の米国市場はハイテク株中心に下落となったが、アマゾンやアルファベットの決算を嫌気した下げについては時間外で織り込まれている状況の中、足元の急落に対する自律反発の流れが先行した。また、信越化<4063>の良好な決算内容も安心感につながり、21300円を回復して始まった日経平均は、一時21465.99円まで上げ幅を広げる局面もみられた。しかし、自律反発狙いの買いも限られており、反対に中小型株を中心に値を消す展開となった。日経平均は後場寄り付きで再び上昇に転じるものの、先週末の終値を挟んでのこう着が続く中、結局は小幅ながらも続落となっている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、ガラス土石、サービス、精密機器が2%を超える下げとなったほか、情報通信、保険、電気機器、輸送用機器の弱さが目立つ。一方で、電力ガス、空運、その他金融、パルプ紙、倉庫運輸、建設がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、信越化、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ユニファミマ<8028>、東エレク<8035>がしっかり。半面、リクルートHD<6098>、KDDI<9433>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>が重石となっている。

日経平均の下落率は0.16%と小幅だったが、マザーズ指数は4.06%、JASDAQは1.91%と中小型株の弱さが目立っており、信越化のプラスインパクトを中小型株の下げによって、センチメント悪化につながった状況である。薄商いの中を利益確定のほか、損失覚悟の換金売り等が続いており、イレギュラー的な価格形成となっている。また、米中間選挙が通過するまでは押し目買いも入れづらい状況との見方が大勢であり、値ごろ感からの買いも入りづらいようである。

ただし、信越化が終始堅調に推移するなど、好決算企業に対する物色意欲の強さがみられている。イレギュラー的な価格形成の中で、業績評価の流れがみられてくるようだと、次第に水準訂正の動きも意識されてくるだろう。また、中小型株については、換金売り等の動きが一巡してくるのを、しばらく見極める必要がありそうだ。



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