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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、ポンド売り一服もユーロ売りは継続へ

注目トピックス 市況・概況
14日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。ブレグジットの進展期待でポンド売りは後退する見通し。ただ、イタリアの財政規律問題でユーロ売り基調に変わりはなく、ドルをサポートしよう。米インフレ指標は堅調予想であり、ドル買いも見込まれる。

前日の海外市場で、英国の欧州連合(EU)離脱交渉が進展するとの観測からポンド・ドルの買い戻しが強まり、それまで連れ安になっていたユーロ・ドルもポンドの値動きに追随。ドル・円は欧州通貨の持ち直しでドル売り圧力がかかり113円台後半に軟化したものの、米国株の大幅続落を回避したことで、下げ渋るかたちで取引を終えた。NY終値は3営業日連続で113円80銭台。本日のアジア市場でも、ドル・円は株価や欧州通貨にらみの展開となり、113円台後半では下値の堅さが意識されるものの、114円手前では利益確定売りが強まり、狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きが続いた。

今晩の取引は、引き続き欧州発の材料が手がかりになりやすい。ブレグジット進展への期待が広がるなか、今晩発表となる英国の10月消費者物価指数(CPI)は伸び拡大が予想され、ポンド買いに振れそうだ。ただ、メイ内閣の離脱協定素案に関する臨時閣議での協議を控え、ポンド買いは限定的になろう。反面、イタリアが予算案をEUに再提出したが大筋を維持したことで、財政規律問題に絡みユーロ売りつながる可能性がある。一方、米中両国は通商問題に関する協議を再開し、貿易摩擦解消への思惑がクロス円をやや押し上げる見通し。また、米国の10月CPIも伸び拡大が予想されており、12月利上げ観測によるドル買いも見込めそうだ。ただ、原油急落でエネルギー関連株への影響が見込まれ、米株安・長期金利低下がドルの重石となりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・10月消費者物価指数(前年比予想:+2.5%、9月:+2.4%)
・18:30 英・10月生産者物価指数・産出(前年比予想:+3.1%、9月:+3.1%)
・19:00 ユーロ圏・7-9月期GDP改定値(前年比予想:+1.7%、速報値:+1.7%)
・19:00 ユーロ圏・9月鉱工業生産(前月比予想:-0.4%、8月:+1.0%)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-0.7%)
・22:30 米・10月消費者物価指数(前年比予想:+2.5%、9月:+2.3%)
・24:00 クオールズ米FRB副議長が下院議会証言(銀行監督)
・08:00 パウエル米FRB議長が討論会出席(ダラス連銀主催会合)




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