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実質12月相場入りで中小型株物色は活発に【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
27日の日経平均は3営業日続伸。140.40円高の21952.40円(出来高概算13億2000万株)で取引を終えた。イタリアの財政懸念後退による欧州市場の上昇のほか、ブラックフライデーの販売好調や原油相場の上昇を好感した米国株高の中、日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった。しかし、米政権は、2000億ドル相当の中国製品に課す関税率を10%から25%に引き上げる計画が伝わった他、アップルが中国で組み立てる「iPhone」も対象になり得ると伝えられたことでアップルが時間外で下落する中、次第にこう着感の強い相場展開となった。ただ、グローベックスの米株先物が下げ渋りをみせたほか、アジア市場の底堅い動きを受けて再度強含む格好となり、後場半ばには節目の22000円を回復する局面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超え、全体の7割を占めている。セクターでは保険、鉱業の上昇率が2%を超えたほか、海運、情報通信、金属製品、銀行、非鉄金属、空運、輸送用機器、電気機器が堅調。半面、医薬品、水産農林、繊維が小安く推移している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>が日経平均を約36円押し上げたほか、KDDI<9433>、東エレク<8035>、ユニファミマ<8028>、NTTデータ<9613>が堅調。

日経平均は買い一巡後はこう着感が強まっていたが、上値抵抗として意識されていた25日線を上回っての推移が続く中、後場に入ると節目の22000円にタッチする局面もみられた。中間配当の再投資といった需給面の影響はあるとみられているが、東証1部の出来高が13億株台の薄商いの中では、底堅い相場展開といった印象が強いだろう。今晩の米国市場はアップルの時間外の下げが嫌気される可能性があるが、ある程度の調整は想定内となっており、米株安を吸収して25日線レベルでの底堅さがみられるようだと、センチメントの改善につながりそうだ。

月末の米中首脳会談を前に機関投資家の積極的な商いは見込めないだろうが、実質12月相場入りとなることもあり、個人主体の売買は活発になりそうである。マザーズ指数は1.1%の上昇で緩やかなリバウンドが続いているが、一目均衡表では薄い雲下限に接近してきているほか、遅行スパンは実線とクロスしてきている。今後実線が切り下がるため、遅行スパンは上放れをみせてくる確率が高く、シグナル好転から短期筋の資金を誘い込みやすいだろう。




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