後場に注目すべき3つのポイント〜短期資金は中小型株に向かいやすく
[18/11/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は5日続伸、短期資金は中小型株に向かいやすく
・ドル・円は弱含み、日本株高も米利上げペース鈍化に思惑
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクG<9984>、同2位はリクルートホールディングス<6098>
■日経平均は5日続伸、短期資金は中小型株に向かいやすく
日経平均は5日続伸。201.44円高の22378.46円(出来高概算6億6800万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、米中首脳会談での貿易交渉進展に楽観的な見方が広がるなか、パウエルFRB議長の講演で足元の金利水準が中立を僅かに下回るとの考えが示されたことから金利先高感が後退し、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円高の22395円となり、こちらにサヤ寄せする格好から東京市場には朝方から買いが先行した。日経平均は寄り付き後に前日比200円を超える上昇をみせた。その後は、中国をはじめとしたアジア株の戻りの鈍さが意識されると、日経平均も上げ渋る展開になった。
東証1部の値上がり銘柄数は1550銘柄を超えており、全体の70%超に達している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、リクルートホールディングス<6098>などが上昇し、2銘柄で日経平均約59円分の押し上げ要因となった。セクターでは、サービスやその他製品が2%を超える上昇となったほか、精密機器や医薬品等が堅調。一方で、水産・農林やパルプ・紙、保険業等はさえない。
中間配当の再投資などの需給面の下支えは意識されるものの、8日につけた直近の戻り高値の位置する22500-22600円の水準は、75日移動平均線や直近の価格帯別売買高でも商いの集中しているレンジであることから、こちらを前に日経平均も次第に戻り売りの動きが意識されるところである。直近のリバウンド局面はショートカバーの動きが主体であることからも、米中首脳会談を前に積極的なポジションは取りにくい状況が続く。これにより、後場は引き続き中国をはじめとするアジア市場の動向を受けた短期筋の動きを注視しておきたい。
他方、米国株高を背景にマザーズ先物はナイトセッションで節目の1000ptを約1ヶ月ぶりの突破をみせ、本日はその節目がマザーズ先物のサポートラインとして機能している。個別では、信用評価損益率が改善基調にあるなかで、MTG<7806>が上場来安値からの半値戻し水準を明確に上抜けてきているほか、サンバイオ<4592>は上場来高値を再び更新する格好に。10月の全体相場における急ピッチの下落を受け、マザーズ先物の取引高は、ロール月でないにもかかわらず、85798単位と2016年7月の上場来最高月間取引高を記録した。これに伴い建て玉も積み上がっており、節目の回復と共に売り方の買い戻しが強まっている。こちらも主力大型株同様にあくまで売り方の買い戻しが主因であり、来週以降は12月のIPO(新規株式公開)ラッシュに向けた換金売り圧力が一段と強まりやすいなかではあるが、後場にかけても短期資金は中小型株物色へと向かう可能性はある。
■ドル・円は弱含み、日本株高も米利上げペース鈍化に思惑
29日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日本株高を背景に円売りに振れやすいものの、米利上げペースの鈍化に思惑が広がり、ドル売りが先行した。
東京株式市場で日経平均株価が前日の米株大幅高を背景に堅調地合いとなり、円売りに振れやすい地合いとなった。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の前日の講演を受け、今後の利上げ継続に懐疑的な見方が広がった。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しているが、日本株の上げ幅縮小が観測され、円売りはさらに弱まりそうだ。また、米株式先物のマイナス圏推移で、今晩の米株反落も警戒され、ドル買いも入りづらいだろう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円41銭から113円69銭、ユーロ・円は128円98銭から129円26銭、ユーロ・ドルは1.1363ドルから1.1375ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・フジタコーポレーション<3370>や、スリー・ディー・マトリックス<7777>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクG<9984>、同2位はリクルートホールディングス<6098>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・政井日銀審議委員
「強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要」
「米中間の貿易摩擦問題をはじめ保護主義的な動きを引き続き注視」
【経済指標】
・豪・7-9月期民間設備投資:前期比-0.5%(予想:+1.0%、4-6月期:-2.5%)
<国内>
・14:30 政井日銀審議委員会見
<海外>
・15:45 スイス・7-9月期GDP(前年比予想:+2.9%、4-6月期:+3.4%)
<HH>
・日経平均は5日続伸、短期資金は中小型株に向かいやすく
・ドル・円は弱含み、日本株高も米利上げペース鈍化に思惑
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクG<9984>、同2位はリクルートホールディングス<6098>
■日経平均は5日続伸、短期資金は中小型株に向かいやすく
日経平均は5日続伸。201.44円高の22378.46円(出来高概算6億6800万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、米中首脳会談での貿易交渉進展に楽観的な見方が広がるなか、パウエルFRB議長の講演で足元の金利水準が中立を僅かに下回るとの考えが示されたことから金利先高感が後退し、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円高の22395円となり、こちらにサヤ寄せする格好から東京市場には朝方から買いが先行した。日経平均は寄り付き後に前日比200円を超える上昇をみせた。その後は、中国をはじめとしたアジア株の戻りの鈍さが意識されると、日経平均も上げ渋る展開になった。
東証1部の値上がり銘柄数は1550銘柄を超えており、全体の70%超に達している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、リクルートホールディングス<6098>などが上昇し、2銘柄で日経平均約59円分の押し上げ要因となった。セクターでは、サービスやその他製品が2%を超える上昇となったほか、精密機器や医薬品等が堅調。一方で、水産・農林やパルプ・紙、保険業等はさえない。
中間配当の再投資などの需給面の下支えは意識されるものの、8日につけた直近の戻り高値の位置する22500-22600円の水準は、75日移動平均線や直近の価格帯別売買高でも商いの集中しているレンジであることから、こちらを前に日経平均も次第に戻り売りの動きが意識されるところである。直近のリバウンド局面はショートカバーの動きが主体であることからも、米中首脳会談を前に積極的なポジションは取りにくい状況が続く。これにより、後場は引き続き中国をはじめとするアジア市場の動向を受けた短期筋の動きを注視しておきたい。
他方、米国株高を背景にマザーズ先物はナイトセッションで節目の1000ptを約1ヶ月ぶりの突破をみせ、本日はその節目がマザーズ先物のサポートラインとして機能している。個別では、信用評価損益率が改善基調にあるなかで、MTG<7806>が上場来安値からの半値戻し水準を明確に上抜けてきているほか、サンバイオ<4592>は上場来高値を再び更新する格好に。10月の全体相場における急ピッチの下落を受け、マザーズ先物の取引高は、ロール月でないにもかかわらず、85798単位と2016年7月の上場来最高月間取引高を記録した。これに伴い建て玉も積み上がっており、節目の回復と共に売り方の買い戻しが強まっている。こちらも主力大型株同様にあくまで売り方の買い戻しが主因であり、来週以降は12月のIPO(新規株式公開)ラッシュに向けた換金売り圧力が一段と強まりやすいなかではあるが、後場にかけても短期資金は中小型株物色へと向かう可能性はある。
■ドル・円は弱含み、日本株高も米利上げペース鈍化に思惑
29日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日本株高を背景に円売りに振れやすいものの、米利上げペースの鈍化に思惑が広がり、ドル売りが先行した。
東京株式市場で日経平均株価が前日の米株大幅高を背景に堅調地合いとなり、円売りに振れやすい地合いとなった。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の前日の講演を受け、今後の利上げ継続に懐疑的な見方が広がった。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しているが、日本株の上げ幅縮小が観測され、円売りはさらに弱まりそうだ。また、米株式先物のマイナス圏推移で、今晩の米株反落も警戒され、ドル買いも入りづらいだろう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円41銭から113円69銭、ユーロ・円は128円98銭から129円26銭、ユーロ・ドルは1.1363ドルから1.1375ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・フジタコーポレーション<3370>や、スリー・ディー・マトリックス<7777>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクG<9984>、同2位はリクルートホールディングス<6098>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・政井日銀審議委員
「強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要」
「米中間の貿易摩擦問題をはじめ保護主義的な動きを引き続き注視」
【経済指標】
・豪・7-9月期民間設備投資:前期比-0.5%(予想:+1.0%、4-6月期:-2.5%)
<国内>
・14:30 政井日銀審議委員会見
<海外>
・15:45 スイス・7-9月期GDP(前年比予想:+2.9%、4-6月期:+3.4%)
<HH>