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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、重要イベント控え利益確定売りも

注目トピックス 市況・概況
28日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想したい。米政府機関の一部閉鎖の解除を背景に、リスク要因は弱まり、円買いは後退する見通し。ただ、週内の連邦公開市場委員会(FOMC)や米中貿易協議を控え、利益確定などのドル売りがドル・円を下押ししそうだ。

前週末の海外市場で、トランプ米大統領が政府機関の一部閉鎖を3週間解除する方針を発表したことを受け、ドル・円は株高に連動して110円回復をトライ。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)がバランスシート縮小ペースの鈍化を検討するとの思惑にドル売りが優勢となり、NY市場では109円50銭台で取引を終えた。週明けのアジア市場では、米株高を受けて日経平均株価は上昇基調が予想されたが、ドル売り継続による円高の進行で逆に軟調となり、株安を意識した円買いがみられた。また、月末に近づき、輸出企業のドル売りも観測された。一方で、109円台前半は国内勢のドル押し目買いで下値は堅く、ドル・円は目先も109円台で次の材料を待つ展開となった。

今週はFOMCのほか、トランプ大統領の一般教書演説(29日に行われないとの報道も)、閣僚レベルの米中貿易協議、米雇用統計の発表など重量級のイベントが予定され、積極的には動きづらい見通し。ただ、様子見ムードが広がるなか、今晩発表の米国の12月シカゴ連銀全米活動指数と1月ダラス連銀製造業活動指数が材料視される可能性もある。ダラス連銀指数は2カ月連続のマイナスが予想され、景気減速懸念や利上げ休止への思惑から利益確定などのドル売りが強まろう。ドル指数をみると戻りのペースは緩慢で、引き続きドル・円の110円台回復に楽観的なシナリオは描きにくい。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・12月マネーサプライM3(前年比予想:+3.8%、11月:+3.7%)
・22:30 米・12月シカゴ連銀全米活動指数(11月:0.22)
・24:30 米・1月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-2.7、12月:-5.1)
・01:30 米財務省2年債入札(400億ドル)
・03:00 米財務省5年債入札(410億ドル)
・06:45 NZ・12月貿易収支(予想:+1.50億NZドル、11月:-8.61億NZドル)




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