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中小型株からやや主力大型株へのシフトも意識【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
30日の日経平均は反落。108.10円安の20556.54円(出来高概算14億3000万株)で取引を終えた。米国市場では取引終了後に決算を発表したアップルの時間外の上昇が支援材料となり、日経平均は20700円を回復して始まった。しかし、米連邦公開市場委員会(FOMC)や米中両政府が開く閣僚級の貿易協議など重要イベントの結果待ちとなるなか、じりじりと値を消す展開に。さらに、前日に公表した治験結果が失望につながったサンバイオ<4592>が急落。この影響からマザーズ先物がサーキットブレーカー発動で一時取引が停止するなど、波乱の展開となった。マザーズ市場での需給悪化の影響が東証1部市場へも波及する格好となっている。

東証1部の騰落銘柄は値下り数が1700を超えて、全体の8割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、大日住薬<4506>、ファーストリテ<9983>の2社で日経平均を約51円下押している。セクターでは証券の下落率が3%を超えたほか、電力ガス、その他金融、繊維、倉庫運輸、小売、輸送用機器が冴えない。半面、石油石炭、鉄鋼、化学、卸売が小幅に上昇している。

市場ではサンバイオ・ショックといった流れとなり、中小型株全体に売りが波及する格好となった。年初からの上昇部分を一気に帳消している銘柄も目立っており、引き続きセンチメントの悪化が警戒されるところであろう。また、出来高は14億株台に膨らんではいるが、TOPIXリバランスによる需給要因が大きいと考えられる。

FOMCや米中貿易協議の行方を見極めたいとする模様眺めムードや決算発表が本格化する中で、機関投資家は積極的には動けず、個人主体の中小型株物色が期待されていただけに、今回のサンバイオの急落の影響は大きい。サンバイオは明日も売りが膨らみ、完全合致での寄り付きは期待しづらい状況であり、不安感がより強まる可能性がある。

一方で、信越化<4063>など決算評価の動きもみられており、積極的な資金流入は期待しづらいものの、決算など材料のある銘柄などへは、日替わり的に資金が向かいやすいと考えられる。FOMC通過後に円相場が円高に大きく振れて推移しなければ、輸出関連への見直しも意識されるところ。ハイテク株については、ファーウェイ問題で手掛けづらいものの、アップル決算で一先ず落ち着きを期待したいところであろう。中小型株からやや主力大型株へのシフトも意識される。




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