後場に注目すべき3つのポイント〜ハイテク決算前に上値重い、短期資金動向を注視
[19/01/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反発、ハイテク決算前に上値重い、短期資金動向を注視
・ドル・円は下げ渋り、ドル売り継続も株高がサポート
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクグループ<9984>、TDK<6762>
■日経平均は反発、ハイテク決算前に上値重い、短期資金動向を注視
日経平均は反発。184.10円高の20740.64円(出来高概算約6億2326万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、主要企業の好決算を受けて買いが先行するなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過した後に一段高となり、引けにかけても堅調推移となった。前日に注目されたFOMCでは、大方の予想通り政策金利は据え置かれた。これまで年内2回を想定していた追加利上げ見通しを「様子見する」と実質的に一時停止する方針へと転換したことや量的緩和で膨らんだ米国債などの資産縮小も近く終了する可能性を示唆した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の20790円となり、東京市場では朝方から買いが先行した。為替相場では、朝方から1ドル=109.00円を割り込む場面もみられるなど、前日から円高方向に振れるなか、朝高後は上げ幅を縮小する格好に。
東証1部の値上がり銘柄数は1620銘柄となっており、全体の76%程度となった。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>とTDK<6762>が、2銘柄で日経平均約46円分の押し上げ要因となった。前日に第3四半期決算を発表されたTDKの10-12月期営業利益は、増益率が鈍化し、市場予想も10億円ほど下回ったものの、足元の外部環境悪化から想定の範囲内と捉えられたようだ。同時に発表された通期予想の下方修正幅も限定的であったとの見方が優勢となったもよう。
本日の日経平均は12月3日の直近戻り高値(22698.79円)から12月26日につけた昨年来安値(18948.58円)の半値戻しレベル(20820円)を朝方に達成した後、1月21日につけた年始からの高値(20892.68円)水準を前に利益確定の動きが出やすくなっている。好業績銘柄に対する物色は活発であるものの、本日はハイテク関連企業などをはじめとした約400社が決算発表を控えていることからも、相場全体の地合いとしてはこれを前に主力大型株に対する積極的な買いは入れにくい状況だ。
他方、新興市場では、前日から急落するサンバイオによる余波を買いのタイミングと捉える向きも観測されており、前日に大きく売り込まれたマザーズ銘柄には個人投資家による自律反発狙いの売買が優勢となっているほか、東証1部の中小型株に対する資金流入もみられている。資金の逃げ足は速くなりやすい需給状況ではあるが、後場にかけてもこれら短期資金の動向には注目しておきたいところである。
■ドル・円は下げ渋り、ドル売り継続も株高がサポート
31日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けドル売り基調が続いているが、日本株の堅調地合いを受けた円売りがドルを下支えした。
前日の連邦公開市場委員会(FOMC)でのハト派寄りの政策決定を受けドルは他の通貨に対して弱含んでおり、ドル・円は売り先行。ただ、日経平均株価は前日比200円程度上昇し、株高を好感した円売りがドルの下げを抑えた。
ランチタイムの日経平均先物は上げ幅を縮小しているが、上海総合指数は上昇基調が続き米株式先物もプラス圏を維持。ドルは押し目買いも観測される。ただ、ドル買いは後退しており、ドル・円は108円台にとどまっている。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円84銭から109円07銭、ユーロ・円は125円06銭から125円25銭、ユーロ・ドルは1.1478ドルから1.1496ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・バリューコマース<2491>やソフトブレーン<4779>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクグループ<9984>、TDK<6762>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・雨宮日銀副総裁
「現在の強力な金融政策を粘り強く続け、物価上昇の原動力であるプラスの需給ギャップをできるだけ長く持続させることが大事」
・日銀金融政策決定会合(1月22-23日開催分)
「状況の変化に対しては追加緩和を含めて迅速、柔軟かつ断固たる対応を取る姿勢が望ましい」
【経済指標】
・日・12月鉱工業生産速報値:前月比-0.1%(予想:-0.5%、11月:-1.0%)
・中・1月製造業PMI:49.5(予想:49.3、12月:49.4)
・中・1月非製造業PMI:54.7(予想:53.8、12月:53.8)
<国内>
・14:00 雨宮日銀副総裁会見衆院本会議・代表質問
<海外>
・16:00 独・12月小売売上高(前月比予想:-0.6%、11月:+1.6%)
・16:00 英・1月全国住宅価格(前月比予想:+0.2%、12月:-0.7%)
<HH>
・日経平均は反発、ハイテク決算前に上値重い、短期資金動向を注視
・ドル・円は下げ渋り、ドル売り継続も株高がサポート
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクグループ<9984>、TDK<6762>
■日経平均は反発、ハイテク決算前に上値重い、短期資金動向を注視
日経平均は反発。184.10円高の20740.64円(出来高概算約6億2326万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、主要企業の好決算を受けて買いが先行するなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過した後に一段高となり、引けにかけても堅調推移となった。前日に注目されたFOMCでは、大方の予想通り政策金利は据え置かれた。これまで年内2回を想定していた追加利上げ見通しを「様子見する」と実質的に一時停止する方針へと転換したことや量的緩和で膨らんだ米国債などの資産縮小も近く終了する可能性を示唆した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の20790円となり、東京市場では朝方から買いが先行した。為替相場では、朝方から1ドル=109.00円を割り込む場面もみられるなど、前日から円高方向に振れるなか、朝高後は上げ幅を縮小する格好に。
東証1部の値上がり銘柄数は1620銘柄となっており、全体の76%程度となった。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>とTDK<6762>が、2銘柄で日経平均約46円分の押し上げ要因となった。前日に第3四半期決算を発表されたTDKの10-12月期営業利益は、増益率が鈍化し、市場予想も10億円ほど下回ったものの、足元の外部環境悪化から想定の範囲内と捉えられたようだ。同時に発表された通期予想の下方修正幅も限定的であったとの見方が優勢となったもよう。
本日の日経平均は12月3日の直近戻り高値(22698.79円)から12月26日につけた昨年来安値(18948.58円)の半値戻しレベル(20820円)を朝方に達成した後、1月21日につけた年始からの高値(20892.68円)水準を前に利益確定の動きが出やすくなっている。好業績銘柄に対する物色は活発であるものの、本日はハイテク関連企業などをはじめとした約400社が決算発表を控えていることからも、相場全体の地合いとしてはこれを前に主力大型株に対する積極的な買いは入れにくい状況だ。
他方、新興市場では、前日から急落するサンバイオによる余波を買いのタイミングと捉える向きも観測されており、前日に大きく売り込まれたマザーズ銘柄には個人投資家による自律反発狙いの売買が優勢となっているほか、東証1部の中小型株に対する資金流入もみられている。資金の逃げ足は速くなりやすい需給状況ではあるが、後場にかけてもこれら短期資金の動向には注目しておきたいところである。
■ドル・円は下げ渋り、ドル売り継続も株高がサポート
31日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けドル売り基調が続いているが、日本株の堅調地合いを受けた円売りがドルを下支えした。
前日の連邦公開市場委員会(FOMC)でのハト派寄りの政策決定を受けドルは他の通貨に対して弱含んでおり、ドル・円は売り先行。ただ、日経平均株価は前日比200円程度上昇し、株高を好感した円売りがドルの下げを抑えた。
ランチタイムの日経平均先物は上げ幅を縮小しているが、上海総合指数は上昇基調が続き米株式先物もプラス圏を維持。ドルは押し目買いも観測される。ただ、ドル買いは後退しており、ドル・円は108円台にとどまっている。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円84銭から109円07銭、ユーロ・円は125円06銭から125円25銭、ユーロ・ドルは1.1478ドルから1.1496ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・バリューコマース<2491>やソフトブレーン<4779>など、6銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ソフトバンクグループ<9984>、TDK<6762>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・雨宮日銀副総裁
「現在の強力な金融政策を粘り強く続け、物価上昇の原動力であるプラスの需給ギャップをできるだけ長く持続させることが大事」
・日銀金融政策決定会合(1月22-23日開催分)
「状況の変化に対しては追加緩和を含めて迅速、柔軟かつ断固たる対応を取る姿勢が望ましい」
【経済指標】
・日・12月鉱工業生産速報値:前月比-0.1%(予想:-0.5%、11月:-1.0%)
・中・1月製造業PMI:49.5(予想:49.3、12月:49.4)
・中・1月非製造業PMI:54.7(予想:53.8、12月:53.8)
<国内>
・14:00 雨宮日銀副総裁会見衆院本会議・代表質問
<海外>
・16:00 独・12月小売売上高(前月比予想:-0.6%、11月:+1.6%)
・16:00 英・1月全国住宅価格(前月比予想:+0.2%、12月:-0.7%)
<HH>