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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米中協議進展も米利上げ休止に思惑

注目トピックス 市況・概況
25日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。焦点の米中通商協議は積み残された問題はあるが、大筋進展との見方から円売り先行の見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した金融政策報告書の慎重な見解がドルの下押し要因となろう。

21日から開かれていた米中通商協議について、前週末時点で、ムニューシン米財務長官は、両国は通貨問題で合意したことを明らかにしている。トランプ大統領はその後、予定していた中国への関税引き上げを延期する方針で、習中国国家主席と近く会談し最終合意したい意向を示した。ただ、中国側は、トランプ政権が求める国有企業の優遇策の見直しに抵抗しているもようで、引き続き通商交渉に関する米中両国の動向が注視されよう。週明けのアジア市場では、協議進展を好感した円売りが先行。英国の3月29日の欧州連合(EU)離脱が2カ月延期されるとの思惑も円売りを支援した。

ただ、今月に入ってから注目されていた米中協議は進展したと受け止められているものの、ドル・円の上昇ペースは極めて緩慢となり、先週辺りからは節目の111円台手前の利益確定売りに押される展開が続く。FRBが22日に公表した金融政策報告書には目先の政策金利水準の見通しについて低下したとし、昨年までの利上げシナリオを下方修正した可能性を示唆。26-27日に予定されるパウエル議長の半期議会証言ではハト派的な見解が予想され、米10年債利回りは今年の年明け頃の水準に低下している。欧米株高が限定的であれば、米景気減速やそれに伴う利上げ休止の観測がドルを下押ししそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・1月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.15、12月:0.27)
・24:00 米・12月卸売在庫速報値(前月比予想:+0.3%、11月:+0.3%)
・24:30 米・2月ダラス連銀製造業活動指数(予想:4.9、1月:1.0)
・01:00 クラリダ米FRB議長会合出席(南ダラスの地域指導者らと対話)
・01:30 米財務省2年債入札(400億ドル)
・03:00 米財務省5年債入札(410億ドル)




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