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こう着も売り方の買い戻しの流れが断続的に続く【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
27日の日経平均は反発。107.12円高の21556.51円(出来高概算12億3000万株)で取引を終えた。注目されていた連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の議会上院での証言は、米経済は良好である一方で、世界的な金融・経済情勢や政府政策に関する不透明感が増したことで、今後の状況を静観する姿勢を強調。今後の利上げは「経済指標を見て判断する」と説明している。パウエルFRB議長の発言については想定内といったところであり、サプライズ感はなく、為替市場はドル円がやや円高に振れて推移していたが、日本株市場は比較的小じっかりのスタートとなった。その後は21500円を挟んでのこう着感の強い相場展開が続いているが、日経平均は大引けにかけて21578.81円まで上げ幅を広げる局面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは医薬品、建設、不動産、その他製品、小売、海運、その他金融、石油石炭がしっかり。半面、機械、鉱業、保険、電気機器、パルプ紙、食料品が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>、エーザイ<4523>、第一三共<4568>、アステラス製薬<4503>がけん引。一方でファナック<6954>、TDK<6762>が重石となった。

東証1部の出来高は4営業日ぶりに12億株台、売買代金も4営業日ぶりに2兆円台を回復した。とはいえ、TOPIXのリバランス需給が加わっているため、実質はこれまで同様の薄商いが続いていることになる。28日は米10-12月期実質国内総生産(GDP)が公表されるため、これを見極めたいところであろう。また、影響は限られているがグローベックスの米株先物がシステム障害で止まっていたことも手掛けづらくさせた面はあるとみられる。その他、内需系へのリバランスの流れとなったことも、上値を追いづらくさせたであろう。

引き続き売買が膨らみづらい中で、日経平均はこう着感の強い相場展開が続きそうである。しかし、需給的には売り方の買い戻しの流れが断続的に続くとみられ、下値の堅さから下値を徐々に切り上げてくる流れが期待されるところである。積極的な上値追いの流れはなく、買い方については依然として模様眺めムードであると考えられる。緩やかなリバウンドが続く中でも買いポジションは積み上がりづらく、売り方の買い戻しによって下値の堅さがより意識されてきそうである。




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