後場に注目すべき3つのポイント〜薄商いのなかで短期筋による手口に注意
[19/02/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、薄商いのなかで短期筋による手口に注意
・ドル・円は安値もみ合い、株安受けやや円買いに
・値下がり寄与トップは、ファナック<6954>、東エレク<8035>
■日経平均は反落、薄商いのなかで短期筋による手口に注意
日経平均は反落。74.85円安の21481.66円(出来高概算5億5913万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式相場では、インドとパキスタンを巡る地政学リスクへの警戒感から売りが先行。米朝首脳会談の結果を見極めたいとの思惑が広がるなか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で資産縮小の早期停止を示唆したものの、相場を押し上げるには至らなかった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの21560円。後述する米中交渉の長期化が嫌気され、朝方から東京市場は利益確定の売りが優勢となった。とりわけ、米SOX(フィラデルフィア半導体株)指数の下落を背景にハイテク関連が全般さえない動きになっている。一方で、中国株をはじめとしたアジア株式市場が比較的底堅い動きをみせており、日経平均も前引けにかけてやや下げ幅を縮小した。
セクターでは、海運業や電気機器、その他製品が1%を超える下落となった一方で、鉱業、水産・農林業、石油・石炭製品などはプラス圏での動きに。売買代金上位では、消費者機構が契約実態を調査と伝わった大東建託<1878>が6%安となったほか、任天堂<7974>、ZOZO<3092>、ソニー<6758>、レオパレス21<8848>、SUMCO<3436>、ファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>が軟調。一方で、武田薬<4502>、リクルートHD<6098>、ネクソン<3659>は堅調。
インドとパキスタンを巡る地政学リスクへの警戒感の高まりは投資家にとって重しとなりやすいものの、足元で国内外の株式市場で全般売り込まれる流れには至っていないことを踏まえると現状の東京市場に対しても大幅な下落要因にはならないとみられている。一方で、前日の米国市場では、米通商代表部のライトハイザー代表が米中貿易協議の楽観論をけん制する発言をした流れから、東京市場では交渉長期化が改めて警戒される格好となっている。また、今晩は米国による10-12月期の実質GDPが発表される予定である。12月の小売売上高に加えて住宅着工件数も低調だったことが要因となり、市場コンセンサスが切り下がる格好となっていることからも懸念材料として意識されてこよう。
足元の東証一部の出来高は10億株を割り込む場面も確認されており、東京市場は年初から2月半ばにかけて一段と薄商いである。先物手口動向でも、大きくポジションを傾ける主体は確認されておらず、短期筋の売買が中心となっている。週末にかけて米中欧の経済指標や貿易交渉に対するニュースフローが出やすくなるなか、これらを警戒したインデックス売買により資金の逃げ足が速くなる展開には注意しておきたい。
■ドル・円は安値もみ合い、株安受けやや円買いに
28日午前の東京市場でドル・円は安値もみ合い。日本株安受け円買いが先行し、110円80銭台で推移。米株安観測でドル買いも入りにくいようだ。
ドル・円は、朝方の取引で111円付近で推移していたが、日経平均株価の軟調地合いで円買い先行。また、中国の製造業PMIが節目の50を割り込む低調な内容となり、上海総合指数など中国株の軟調地合いも円買いを支援した。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いで、目先の日本株安継続への警戒から円買いに振れやすい。また、時間外取引の米株式先物はマイナス圏で推移し、米10年債利回りは上げ渋っており、目先ドル買いも入りづらい見通し。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円82銭から111円00銭、ユーロ・円は126円06銭から126円24銭、ユーロ・ドルは1.1367ドルから1.1380ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・霞ヶ関キャピタル<3498>や東洋合成工業<4970>など、3銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップは、ファナック<6954>、東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「非核化のためのスピードは重要ではない」
「米朝は合意後も多くの面で協力すると確信」
・鈴木日銀審議委員
「効果とコスト、副作用の比較衡量を図り、パフォーマンスをできるだけ高い状態で維持し続けることが重要」
【経済指標】
・日・1月鉱工業生産速報値:前月比-3.7%(予想:-2.5%、12月:-0.1%)
・豪・1月民間部門信用:前月比+0.2%(予想:+0.3%、12月:+0.4%)
・豪・10-12月期民間設備投資:前期比+2.0%(予想:+1.0%、7-9月期:-0.5%)
・中・2月製造業PMI:49.2(予想:49.5、1月:49.5)
・中・2月非製造業PMI:54.3(予想:54.5、1月:54.7)
<国内>
・14:00 鈴木日銀審議委員会見
<海外>
・16:00 英・2月全国住宅価格(前月比予想:0.0%、1月:+0.3%)
・米朝首脳会談(最終日、ハノイ)
<HH>
・日経平均は反落、薄商いのなかで短期筋による手口に注意
・ドル・円は安値もみ合い、株安受けやや円買いに
・値下がり寄与トップは、ファナック<6954>、東エレク<8035>
■日経平均は反落、薄商いのなかで短期筋による手口に注意
日経平均は反落。74.85円安の21481.66円(出来高概算5億5913万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式相場では、インドとパキスタンを巡る地政学リスクへの警戒感から売りが先行。米朝首脳会談の結果を見極めたいとの思惑が広がるなか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で資産縮小の早期停止を示唆したものの、相場を押し上げるには至らなかった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの21560円。後述する米中交渉の長期化が嫌気され、朝方から東京市場は利益確定の売りが優勢となった。とりわけ、米SOX(フィラデルフィア半導体株)指数の下落を背景にハイテク関連が全般さえない動きになっている。一方で、中国株をはじめとしたアジア株式市場が比較的底堅い動きをみせており、日経平均も前引けにかけてやや下げ幅を縮小した。
セクターでは、海運業や電気機器、その他製品が1%を超える下落となった一方で、鉱業、水産・農林業、石油・石炭製品などはプラス圏での動きに。売買代金上位では、消費者機構が契約実態を調査と伝わった大東建託<1878>が6%安となったほか、任天堂<7974>、ZOZO<3092>、ソニー<6758>、レオパレス21<8848>、SUMCO<3436>、ファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>が軟調。一方で、武田薬<4502>、リクルートHD<6098>、ネクソン<3659>は堅調。
インドとパキスタンを巡る地政学リスクへの警戒感の高まりは投資家にとって重しとなりやすいものの、足元で国内外の株式市場で全般売り込まれる流れには至っていないことを踏まえると現状の東京市場に対しても大幅な下落要因にはならないとみられている。一方で、前日の米国市場では、米通商代表部のライトハイザー代表が米中貿易協議の楽観論をけん制する発言をした流れから、東京市場では交渉長期化が改めて警戒される格好となっている。また、今晩は米国による10-12月期の実質GDPが発表される予定である。12月の小売売上高に加えて住宅着工件数も低調だったことが要因となり、市場コンセンサスが切り下がる格好となっていることからも懸念材料として意識されてこよう。
足元の東証一部の出来高は10億株を割り込む場面も確認されており、東京市場は年初から2月半ばにかけて一段と薄商いである。先物手口動向でも、大きくポジションを傾ける主体は確認されておらず、短期筋の売買が中心となっている。週末にかけて米中欧の経済指標や貿易交渉に対するニュースフローが出やすくなるなか、これらを警戒したインデックス売買により資金の逃げ足が速くなる展開には注意しておきたい。
■ドル・円は安値もみ合い、株安受けやや円買いに
28日午前の東京市場でドル・円は安値もみ合い。日本株安受け円買いが先行し、110円80銭台で推移。米株安観測でドル買いも入りにくいようだ。
ドル・円は、朝方の取引で111円付近で推移していたが、日経平均株価の軟調地合いで円買い先行。また、中国の製造業PMIが節目の50を割り込む低調な内容となり、上海総合指数など中国株の軟調地合いも円買いを支援した。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いで、目先の日本株安継続への警戒から円買いに振れやすい。また、時間外取引の米株式先物はマイナス圏で推移し、米10年債利回りは上げ渋っており、目先ドル買いも入りづらい見通し。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円82銭から111円00銭、ユーロ・円は126円06銭から126円24銭、ユーロ・ドルは1.1367ドルから1.1380ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・霞ヶ関キャピタル<3498>や東洋合成工業<4970>など、3銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップは、ファナック<6954>、東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「非核化のためのスピードは重要ではない」
「米朝は合意後も多くの面で協力すると確信」
・鈴木日銀審議委員
「効果とコスト、副作用の比較衡量を図り、パフォーマンスをできるだけ高い状態で維持し続けることが重要」
【経済指標】
・日・1月鉱工業生産速報値:前月比-3.7%(予想:-2.5%、12月:-0.1%)
・豪・1月民間部門信用:前月比+0.2%(予想:+0.3%、12月:+0.4%)
・豪・10-12月期民間設備投資:前期比+2.0%(予想:+1.0%、7-9月期:-0.5%)
・中・2月製造業PMI:49.2(予想:49.5、1月:49.5)
・中・2月非製造業PMI:54.3(予想:54.5、1月:54.7)
<国内>
・14:00 鈴木日銀審議委員会見
<海外>
・16:00 英・2月全国住宅価格(前月比予想:0.0%、1月:+0.3%)
・米朝首脳会談(最終日、ハノイ)
<HH>