大野芳政:アナリストがこっそり教えるレーティング情報を使った上昇株発掘法【FISCOソーシャルレポーター】
[19/05/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家大野芳政氏(ブログ「証券アナリストが考えたスマホでできるお手軽株式投資「トランプ式投資術」」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2019年5月11日15時に執筆
株式市場では国内外の証券各社から毎日、機関投資家向けに多数の個別株に関するレポートがリリースされています。レポートの中で、アナリストがファンダメンタル分析に基づいて個別株の企業価値を算出し、現在の株価に対する「割安・割高」から「買い・売り」などのレーティングを付与しています。
レポートがリリースされた直後は一時的に値動きが大きくなるため、こうしたレーティング情報を材料に売買する個人投資家も少なくありません。銘柄によっては、寄り付きが天井になってしまうことも多くあります。しかし、証券アナリストの「大野芳政」がレーティング情報を15年間以上、研究し続けた結果、いくつかの条件が合えば人気が継続することを発見しました。
そこで、リリース直後の値動きが一巡したレーティング情報から、短期だけでなく、中長期的にも上値余地が大きく残っている銘柄を紹介します。
■シミックHD<2309>
いちよし証券が5月7日に投資判断を「B→A」に、フェアバリューを1900円→2200円にそれぞれ引き上げたことが伝わっています。
レポートによると、主力のCRO事業が中期的な収益ドライバーになりそうだという。CRO事業は、大口受注の一巡と人手不足などを背景に、2018年1-3月以降、減少傾向にあったが、人員増強により足元は回復傾向。今後は独自の提案型営業「PVCソリューション」で海外の製薬・バイオベンチャーを中心に受注拡大が見込まれるとのこと。
同証券では19年9月期の経常利益は前期比+10.8%の45億円と会社計画の41.7億円を上回り、続く20年9月期も+11.1%の50億円と大幅増益が続くと予想している。
株価は昨年末以降、低迷が続いていたが、レーティング引き上げによりリバウンド機運が高まる動き。短期的には過熱感があり、高値掴みに注意が必要ではあるが、200日移動平均線を上回る状態が続き、2,200円超えとなれば、上値余地が広がる可能性が高いと考えている。
■東京エレクトロン<8035>
野村證券が4月26日に投資判断「Buy(買い)」を据え置き、目標株価を17544円→20841円に引き上げたことが伝わっている。
レポートによると、19年3月期の決算説明会で「半導体製造装置の市場環境は今が底で、今後V字回復する」との見通しが示されたという。フラッシュメモリメーカーの在庫が順調に減るなか、次の需要の山を見据えて、20年3月期下期から投資が回復するとの見方を同社は示している。また一部のメモリメーカーから受注が入ってきた模様。
同証券では20年3月期の営業利益を従来予想の2,160億円→2,340億円に上方修正し、会社予想の2200億円を上回ると予想。続く21年3月期は従来の3,250億円→3,030億円に下方修正も、今期予想比+29.5%の大幅増益を予想している。
株価は目標株価引き上げの影響は一時的で再び下落トレンドに転じている。ただし、下期からの回復が現実化するのであれば、200日移動平均線が航行する16,000円処までの押し目は買いの好機となる可能性が高いと見ている。
■セプテーニHD<4293>
東海東京調査センターが5月8日に投資判断を「Neutral(中立)→Outperform(強気)」に、目標株価を310円→510円にそれぞれ引き上げたことが伝わっている。
レポートによると、19年9月期第2四半期(1-3月)は、ネットマーケティング事業の増収とコストコントロールが奏功し、予想以上に好調だったという。同事業では第3四半期(4-6月)以降、中期施策と位置付ける電通<4324>との顧客基盤を活用したオンライン/オフライン広告の統合マーケティング提案等が本格寄与する計画。
同証券では、19年9月期のNon-GAAP営業利益は前期比+98.3%の20.1億円と会社予想の20億円を達成すると予想。続く20年9月期は同+79.7%の36.0億円と大幅増益が続くと予想している。
これをきっかけに株価は一時400円台を回復も、前日の急騰の後ということもあり、買い一巡後は利益確定の売りに押される展開。ただし、こうしたケースでは5日移動平均線もしくは350円処までの調整後に再び上値を伺う展開になることが多い。目標株価との乖離率も33%と大きいことから短中期的に注目を集めそうだ。
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執筆者名:大野芳政
ブログ名:証券アナリストが考えたスマホでできるお手軽株式投資「トランプ式投資術」
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※2019年5月11日15時に執筆
株式市場では国内外の証券各社から毎日、機関投資家向けに多数の個別株に関するレポートがリリースされています。レポートの中で、アナリストがファンダメンタル分析に基づいて個別株の企業価値を算出し、現在の株価に対する「割安・割高」から「買い・売り」などのレーティングを付与しています。
レポートがリリースされた直後は一時的に値動きが大きくなるため、こうしたレーティング情報を材料に売買する個人投資家も少なくありません。銘柄によっては、寄り付きが天井になってしまうことも多くあります。しかし、証券アナリストの「大野芳政」がレーティング情報を15年間以上、研究し続けた結果、いくつかの条件が合えば人気が継続することを発見しました。
そこで、リリース直後の値動きが一巡したレーティング情報から、短期だけでなく、中長期的にも上値余地が大きく残っている銘柄を紹介します。
■シミックHD<2309>
いちよし証券が5月7日に投資判断を「B→A」に、フェアバリューを1900円→2200円にそれぞれ引き上げたことが伝わっています。
レポートによると、主力のCRO事業が中期的な収益ドライバーになりそうだという。CRO事業は、大口受注の一巡と人手不足などを背景に、2018年1-3月以降、減少傾向にあったが、人員増強により足元は回復傾向。今後は独自の提案型営業「PVCソリューション」で海外の製薬・バイオベンチャーを中心に受注拡大が見込まれるとのこと。
同証券では19年9月期の経常利益は前期比+10.8%の45億円と会社計画の41.7億円を上回り、続く20年9月期も+11.1%の50億円と大幅増益が続くと予想している。
株価は昨年末以降、低迷が続いていたが、レーティング引き上げによりリバウンド機運が高まる動き。短期的には過熱感があり、高値掴みに注意が必要ではあるが、200日移動平均線を上回る状態が続き、2,200円超えとなれば、上値余地が広がる可能性が高いと考えている。
■東京エレクトロン<8035>
野村證券が4月26日に投資判断「Buy(買い)」を据え置き、目標株価を17544円→20841円に引き上げたことが伝わっている。
レポートによると、19年3月期の決算説明会で「半導体製造装置の市場環境は今が底で、今後V字回復する」との見通しが示されたという。フラッシュメモリメーカーの在庫が順調に減るなか、次の需要の山を見据えて、20年3月期下期から投資が回復するとの見方を同社は示している。また一部のメモリメーカーから受注が入ってきた模様。
同証券では20年3月期の営業利益を従来予想の2,160億円→2,340億円に上方修正し、会社予想の2200億円を上回ると予想。続く21年3月期は従来の3,250億円→3,030億円に下方修正も、今期予想比+29.5%の大幅増益を予想している。
株価は目標株価引き上げの影響は一時的で再び下落トレンドに転じている。ただし、下期からの回復が現実化するのであれば、200日移動平均線が航行する16,000円処までの押し目は買いの好機となる可能性が高いと見ている。
■セプテーニHD<4293>
東海東京調査センターが5月8日に投資判断を「Neutral(中立)→Outperform(強気)」に、目標株価を310円→510円にそれぞれ引き上げたことが伝わっている。
レポートによると、19年9月期第2四半期(1-3月)は、ネットマーケティング事業の増収とコストコントロールが奏功し、予想以上に好調だったという。同事業では第3四半期(4-6月)以降、中期施策と位置付ける電通<4324>との顧客基盤を活用したオンライン/オフライン広告の統合マーケティング提案等が本格寄与する計画。
同証券では、19年9月期のNon-GAAP営業利益は前期比+98.3%の20.1億円と会社予想の20億円を達成すると予想。続く20年9月期は同+79.7%の36.0億円と大幅増益が続くと予想している。
これをきっかけに株価は一時400円台を回復も、前日の急騰の後ということもあり、買い一巡後は利益確定の売りに押される展開。ただし、こうしたケースでは5日移動平均線もしくは350円処までの調整後に再び上値を伺う展開になることが多い。目標株価との乖離率も33%と大きいことから短中期的に注目を集めそうだ。
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執筆者名:大野芳政
ブログ名:証券アナリストが考えたスマホでできるお手軽株式投資「トランプ式投資術」
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