後場に注目すべき3つのポイント〜1月以来の円高水準で輸出関連手がけにくい
[19/06/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続伸、1月以来の円高水準で輸出関連手がけにくい
・ドル・円は弱含み、米長期金利の低下でドル全面安
・値上がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>
■日経平均は続伸、1月以来の円高水準で輸出関連手がけにくい
日経平均は続伸。130.23円高の21464.10円(出来高概算4億9612万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、注目の連邦公開市場委員会(FOMC)にて政策金利は据え置かれたものの、当局者の約半数が利下げを支持され、利下げ期待から発表後に主要3指数は上昇。これにより、シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の21285円となった。本日の東京市場は、シカゴ日経225先物清算値の水準を上回って買い先行でのスタートになった。その後は、前場中ごろから開始された中国・上海総合指数がプラスに転じて上げ幅を拡大するなか、225先物に対しても海外短期筋による断続的な買いが観測され、日経平均は前引けにかけてじりじりと上げ幅を拡大した。
セクターでは、不動産業や海運業、水産・農林業、その他製品、精密機器が1%超の上昇となった一方で、輸送用機器や鉱業は軟調。売買代金上位銘柄では、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、ソニー<6758>、ソフトバンクG<9984>、東京エレクトロン<8035>、NTT<9432>、みずほ<8411>、コマツ<6301>などが堅調。一方で、今期減益の見込みとして国内証券による投資判断格下げが観測されたキーエンス<6861>、円高進行を受けたトヨタ自動車<7203>、米アップルによるiPhoneの中国生産集中回避報道を受けた村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>などは軟調であった。
19日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが賛成多数で決定されたが、7月利下げの可能性は高まった。公表されたFOMC声明では、「景気拡大を維持するために適切に行動する」との見解が表明されており、金利調整で「辛抱強く対処する」との文言は削除された。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会見で、「成長を持続させるために適切な行動をとる」と指摘しており、金利引き下げに前向きであることを市場に伝えた。
これを受け、現状はドル売りが優勢の需給状況となっている。また、本日の東京市場開始直後から米10年債利回りが2%台を割り込んでおり、これを受けてドル円も1ドル=107円台半ばまで調整し、現状は1月以来の円高・ドル安水準に位置する。中国をはじめとしたアジア市場が堅調さを保っていることから、225型銘柄の底堅さは意識されているものの、前述した急速な米長期金利低下に伴う円高進行を受けた自動車関連などの輸出関連や金融セクターは手がけにくいだろう。そんななか、後場の物色としても内需・ディフェンシブセクターや円高メリット銘柄に対する消去法的な商いに留まるとみられる。なお、日本銀行が本日まで開いた金融政策決定会合で、現行の政策維持を決めたが、これに対する市場反応は限定的のようだ。
■ドル・円は弱含み、米長期金利の低下でドル全面安
20日午前の東京市場でドル・円は弱含み。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を背景に米10年債利回りが心理的節目を下抜け、ドルは全面安で107円台に落ち込んだ。
ドル・円は、108円付近で寄り付いた後、日経平均株価の堅調地合いを受けた円売りで小幅に持ち直したが、米10年債利回りが節目の2.0%を割り込んだことでドル売りが加速。ドルは主要通貨に対して大きく売り込まれた。
ドルは正午にかけても下落基調が継続。一方で、ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持しており、目先の日本株高継続への期待感から円売りがドル売りを抑えたようだ。また、欧米株高観測も現時点で円売り要因のようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円56銭から108円14銭、ユーロ・円は121円11銭から121円51銭、ユーロ・ドルは1.1226ドルから1.1270ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・ソフィアホールディングス<6942>とサンオータス<7623>、2銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「ロシアや中国と良好な関係を持つことが重要」
【経済指標】
・NZ・1-3月期GDP速報値:前年比+2.5%(予想:+2.3%、10-12月期:+2.5%←+2.3%)
<国内>
・日銀政策金融政策決定会合(最終日)
・14:30 4月全産業活動指数(前月比予想:+0.7%、3月:-0.4%)
・15:30 黒田日銀総裁会見
<海外>
・習中国国家主席が訪朝(21日まで)
・EU首脳会議(21日まで)
・英保守党党首選の第4回投票
<HH>
・日経平均は続伸、1月以来の円高水準で輸出関連手がけにくい
・ドル・円は弱含み、米長期金利の低下でドル全面安
・値上がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>
■日経平均は続伸、1月以来の円高水準で輸出関連手がけにくい
日経平均は続伸。130.23円高の21464.10円(出来高概算4億9612万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、注目の連邦公開市場委員会(FOMC)にて政策金利は据え置かれたものの、当局者の約半数が利下げを支持され、利下げ期待から発表後に主要3指数は上昇。これにより、シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の21285円となった。本日の東京市場は、シカゴ日経225先物清算値の水準を上回って買い先行でのスタートになった。その後は、前場中ごろから開始された中国・上海総合指数がプラスに転じて上げ幅を拡大するなか、225先物に対しても海外短期筋による断続的な買いが観測され、日経平均は前引けにかけてじりじりと上げ幅を拡大した。
セクターでは、不動産業や海運業、水産・農林業、その他製品、精密機器が1%超の上昇となった一方で、輸送用機器や鉱業は軟調。売買代金上位銘柄では、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、ソニー<6758>、ソフトバンクG<9984>、東京エレクトロン<8035>、NTT<9432>、みずほ<8411>、コマツ<6301>などが堅調。一方で、今期減益の見込みとして国内証券による投資判断格下げが観測されたキーエンス<6861>、円高進行を受けたトヨタ自動車<7203>、米アップルによるiPhoneの中国生産集中回避報道を受けた村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>などは軟調であった。
19日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが賛成多数で決定されたが、7月利下げの可能性は高まった。公表されたFOMC声明では、「景気拡大を維持するために適切に行動する」との見解が表明されており、金利調整で「辛抱強く対処する」との文言は削除された。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会見で、「成長を持続させるために適切な行動をとる」と指摘しており、金利引き下げに前向きであることを市場に伝えた。
これを受け、現状はドル売りが優勢の需給状況となっている。また、本日の東京市場開始直後から米10年債利回りが2%台を割り込んでおり、これを受けてドル円も1ドル=107円台半ばまで調整し、現状は1月以来の円高・ドル安水準に位置する。中国をはじめとしたアジア市場が堅調さを保っていることから、225型銘柄の底堅さは意識されているものの、前述した急速な米長期金利低下に伴う円高進行を受けた自動車関連などの輸出関連や金融セクターは手がけにくいだろう。そんななか、後場の物色としても内需・ディフェンシブセクターや円高メリット銘柄に対する消去法的な商いに留まるとみられる。なお、日本銀行が本日まで開いた金融政策決定会合で、現行の政策維持を決めたが、これに対する市場反応は限定的のようだ。
■ドル・円は弱含み、米長期金利の低下でドル全面安
20日午前の東京市場でドル・円は弱含み。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を背景に米10年債利回りが心理的節目を下抜け、ドルは全面安で107円台に落ち込んだ。
ドル・円は、108円付近で寄り付いた後、日経平均株価の堅調地合いを受けた円売りで小幅に持ち直したが、米10年債利回りが節目の2.0%を割り込んだことでドル売りが加速。ドルは主要通貨に対して大きく売り込まれた。
ドルは正午にかけても下落基調が継続。一方で、ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持しており、目先の日本株高継続への期待感から円売りがドル売りを抑えたようだ。また、欧米株高観測も現時点で円売り要因のようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円56銭から108円14銭、ユーロ・円は121円11銭から121円51銭、ユーロ・ドルは1.1226ドルから1.1270ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・ソフィアホールディングス<6942>とサンオータス<7623>、2銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・トランプ米大統領
「ロシアや中国と良好な関係を持つことが重要」
【経済指標】
・NZ・1-3月期GDP速報値:前年比+2.5%(予想:+2.3%、10-12月期:+2.5%←+2.3%)
<国内>
・日銀政策金融政策決定会合(最終日)
・14:30 4月全産業活動指数(前月比予想:+0.7%、3月:-0.4%)
・15:30 黒田日銀総裁会見
<海外>
・習中国国家主席が訪朝(21日まで)
・EU首脳会議(21日まで)
・英保守党党首選の第4回投票
<HH>