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新興市場見通し:主力大型株に関心向かい売買低迷、決算やIPOブシロードに注目

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場では、マザーズ指数は900pt手前での小動きとなった。東証1部市場では主要企業の4-6月期決算発表が本格化。それと前後して半導体関連を中心とした景気敏感株が業績底入れへの期待から強い値動きを見せ、個人投資家からの人気が高いソフトバンクグループ<9984>なども物色を集めた。このためマザーズ銘柄への関心が薄れ、マザーズ売買代金は一段と低迷した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.9%であったのに対して、マザーズ指数は+0.0%、日経ジャスダック平均は+0.5%だった。

個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で3.4%高、Sansan<4443>が同4.4%高と堅調だったが、そーせいグループ<4565>は利益確定売り優勢で同6.2%安となった。なお、6月上場のSansanはマザーズ時価総額2位に浮上している。メルカリの前期は赤字拡大の見込みとなったが、悪材料出尽くしと捉えられたようだ。売買代金上位ではUUUM<3990>、ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>(JIA)などが買い優勢。また、アプリックス<3727>などが週間のマザーズ上昇率上位に顔を出した。一方、ロゼッタ<6182>は手仕舞い売りがかさみ、下落率トップとなった。ジャスダック主力は日本マクドナルドHD<2702>が同0.3%高、ワークマン<7564>が同2.9%安、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同4.3%高と高安まちまち。売買代金上位を見ると、低位株物色が活発だったことが窺える。また、ジャスダックでも半導体・電子部品関連株に買いが向かい、栄電子<7567>などが週間の上昇率上位に顔を出した。反面、UTグループ<2146>などは売り優勢で、前期業績を下方修正したブロードバンドセキュリティ<4398>が下落率トップだった。IPOでは7月24日にビーアンドピー<7804>が新規上場し、公開価格の2割高となる初値を付けた。

今週の新興市場では、先週に続き売買低調で、マザーズ指数などは小動きとなりそうだ。決算を受けた個別対応が中心となるだろう。今週から新興市場でも注目銘柄の決算発表が始まる。しかし、期待と不安が入り混じっていたこともあり、東証1部の主力大型株が決算を受けて大きな値動きを見せている。短期の値幅取りを狙った物色も主力大型株に向かいがちとなるだろう。マザーズでは比較的注目度の高いIPOがあるが、指数への影響はない。

今週は、7月29日にアンジェス<4563>、弁護士ドットコム<6027>、30日にセプテーニ・HD<4293>、ニューフレアテクノロジー<6256>、31日にセリア<2782>、ドリコム<3793>、ALBERT<3906>、santec <6777>、8月2日にオンコリスバイオファーマ<4588>、日特エンジニアリング<6145>、JIAなどが決算発表を予定している。ドリコムやJIAは業績修正を発表済み。セプテーニは電通<4324>との提携効果も期待され、業績改善が続くか注目される。

IPO関連では、7月29日にブシロード<7803>が、31日にツクルバ<2978>がともにマザーズへ新規上場する。ブシロードの公開規模は80億円台、ツクルバも40億円台とマザーズ上場案件としてはやや大きく、閑散相場のなか需給面に不安がある。しかし、トレーディングカードゲームなどで知られるブシロードは相応の関心を集めており、ツクルバも業績成長率の高さが評価されているようだ。




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