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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米大幅利下げ観測後退も政策を見極め

注目トピックス 市況・概況
29日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。前週末に発表された米国の国内総生産(GDP)は予想ほど鈍化せず、連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測は後退。ただ、政策内容を見極めるムードが広がり、積極的なドル買いは手控えられよう。

26日の米4-6月期GDP(速報値)は前期比年率+2.1%となり、予想の同+1.8%を上回った。1-3月期の同+3.1%と比べると息切れが目立つものの、米中貿易戦争の影響による大幅減速の警戒を跳ね返した。それを受け明日から始まる連邦公開市場委員会(FOMC)での50bpの大幅利下げ観測は弱まり、市場では25bp利下げにとどまるとの見方に集約されつつある。週明けのアジア市場では日経平均株価や上海総合指数の弱含みを受けた円買いで、ドル・円は一時108円40銭台に軟化。ただ、国内勢による押し目買いが観測され、108円半ばの水準を維持する底堅い値動きとなった。

ただ、ドルはこの後の海外市場で底堅く推移しても、109円を目指す展開にはなりにくい。今回のFOMCで大幅利下げが回避されたとしても、政策金利の引き下げは年内複数回に及ぶ可能性もあり、FRBの政策内容を見極めようと積極的なドル買いは手控えられる見通し。また、クロス円の弱含みも意識される。特に、欧州中銀(ECB)や豪準備銀など主要中銀のハト派姿勢が鮮明になるなか、円買い方向に振れやすい地合いが続くだろう。ブレグジットの不透明感に伴うポンド・円の軟調展開継続も考えられ、明日から開かれる米中貿易交渉の進展期待による円売りを弱めそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・6月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:6.58万件、5月:6.54万件)
・23:30 米・7月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-5.0、6月:-12.1)




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