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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米経済指標は堅調予想もFOMCの政策待ち

注目トピックス 市況・概況
30日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。合意なきブレグジットへの懸念で欧州通貨売りを背景に、良好な米経済指標を受けたドル買いに振れやすい。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測は後退したが、政策を見極めようと買いは限定的となりそうだ。

英国でジョンソン政権が発足後、10月31日の欧州連合(EU)離脱への懸念でポンドの弱含みが目立っている。スタージョン英スコットランド首相は前日、初会談を行ったジョンソン首相について表向きはEUとの合意を目指しているとしながらも、実際には「合意なき」を追求しており「極めて危険」と指摘。英国経済にとって最悪シナリオが現実になるとの警戒感から、ポンドは前日の取引で全面安となり、クロス円を下押し。また、本日のアジア市場では、日銀が金融政策の現状維持を決定し、フォワードガイダンスも維持したことから、円は主要通貨に対して買いが強まった。

この後の海外市場では、本日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、積極的な売り買いは手控えられる見通し。そうしたなか、18時発表のユーロ圏の景況感指数や21時のドイツの消費者物価指数は前回を下回ると予想され、欧州中銀(ECB)の緩和策を意識したユーロ売りが再開しよう。逆に、米経済指標は21時半のコアPCE価格指数や23時の消費者信頼感指数は堅調な内容となる見通し。FRBの政策決定を前に動きづらいものの、欧州通貨売りを背景にドル買いに振れやすい。ドル・円はFRBの大幅利下げ観測が弱まるなか、底堅く推移しそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・7月景況感指数(予想:102.6、6月:103.3)
・18:30 南ア・4-6月期失業率(1-3月期:27.6%)
・21:00 独・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.5%、6月:+1.6%)
・21:30 米・6月個人所得(前月比予想:+0.4%、5月:+0.5%)
・21:30 米・6月個人消費支出(前月比予想:+0.3%、5月:+0.4%)
・21:30 米・6月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.7%、5月:+1.6%)
・22:00 米・5月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+2.40%、4月:+2.54%)
・23:00 米・7月消費者信頼感指数(予想:125.0、6月:121.5)
・23:00 米・6月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.5%、5月:+1.1%)
・米連邦公開市場委員会(FOMC)(31日まで)




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