ゴム価格が下落している理由〜もっと知りたい商品先物取引
[19/09/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回のコラムではゴム価格の急落についてお伝えしていきます。
■ゴム価格は下落トレンドに
ゴム価格は6月上旬から下落トレンドとなっています。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場でゴム価格(RSS3*、2020年2限月)は6月7日につけた207.9円(1キログラムあたり)を高値として下落を続け、足元の9月19日に169.8円で引けています。下落の背景にあるのはどういった要因なのでしょうか?
(*RSS3は天然ゴムの規格。TOCOMではTSR20という異なる規格の生ゴムも取引されています)
■中国の新車販売台数が落ち込んでいる
まず中国の新車販売台数の減少が一つの要因として挙げられます。なぜ車の台数に注目するのかというと、天然ゴムの消費の8割をタイヤ需要が占めているからです。さらに中国に注目する理由は、世界の天然ゴムの需要シェアのうち4割を中国が占めているからです。そのため、中国の新車販売台数を見ると天然ゴム相場の先行きを考えやすくなります。この新車販売台数は、2019年8月まで14か月連続で減少しています。よって、同時に中国の天然ゴム需要も減ってしまうことが見込まれます。
■生産国の輸出削減策が終わった
もう一つの要因として、ゴムの主要生産国の輸出削減策が終わってしまったことがあります。世界の天然ゴム生産量で計3分の2を占めているタイ、インドネシア、マレーシアは3月上旬、バンコクで会合を開催し、4月からの4か月間(2019年4月から7月まで)で輸出を計24万トン減らすことで合意していました。注意したいのは、「生産量」ではなく「輸出量」を削減したことです。この期間に輸出量を削減した分、抱えている在庫も増えるので、供給は増え価格が下がりやすくなります。
■今後の注目ポイント
そして今後の注目ポイントは季節的要因です。主要生産国のタイでは、10-12月ころに雨季の中でも最も雨が多い時期になります。それと共に、ゴムは大増産期へと移行し生産が増えます。このことに注意をしながら今後の相場もウォッチしていきましょう。
フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ
(参考:Commodity Online TV)
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■ゴム価格は下落トレンドに
ゴム価格は6月上旬から下落トレンドとなっています。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場でゴム価格(RSS3*、2020年2限月)は6月7日につけた207.9円(1キログラムあたり)を高値として下落を続け、足元の9月19日に169.8円で引けています。下落の背景にあるのはどういった要因なのでしょうか?
(*RSS3は天然ゴムの規格。TOCOMではTSR20という異なる規格の生ゴムも取引されています)
■中国の新車販売台数が落ち込んでいる
まず中国の新車販売台数の減少が一つの要因として挙げられます。なぜ車の台数に注目するのかというと、天然ゴムの消費の8割をタイヤ需要が占めているからです。さらに中国に注目する理由は、世界の天然ゴムの需要シェアのうち4割を中国が占めているからです。そのため、中国の新車販売台数を見ると天然ゴム相場の先行きを考えやすくなります。この新車販売台数は、2019年8月まで14か月連続で減少しています。よって、同時に中国の天然ゴム需要も減ってしまうことが見込まれます。
■生産国の輸出削減策が終わった
もう一つの要因として、ゴムの主要生産国の輸出削減策が終わってしまったことがあります。世界の天然ゴム生産量で計3分の2を占めているタイ、インドネシア、マレーシアは3月上旬、バンコクで会合を開催し、4月からの4か月間(2019年4月から7月まで)で輸出を計24万トン減らすことで合意していました。注意したいのは、「生産量」ではなく「輸出量」を削減したことです。この期間に輸出量を削減した分、抱えている在庫も増えるので、供給は増え価格が下がりやすくなります。
■今後の注目ポイント
そして今後の注目ポイントは季節的要因です。主要生産国のタイでは、10-12月ころに雨季の中でも最も雨が多い時期になります。それと共に、ゴムは大増産期へと移行し生産が増えます。このことに注意をしながら今後の相場もウォッチしていきましょう。
フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ
(参考:Commodity Online TV)
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