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為替週間見通し:市場取引閑散もドル・円は底堅い動きが続くか

注目トピックス 市況・概況
【先週の概況】
■ドル伸び悩み、ポジション調整に絡んだ円買い強まる

先週のドル・円は伸び悩み。中国経済指標の改善を意識してリスク選好的なドル買いが観測されたが、投機的な円売りポジションの解消に伴うドル売り・円買いが観測されたことや、欧州連合(EU)からの英国の離脱を巡って新たな問題が生じていることから、ドル・円は109円台半ばを挟んだ水準でもみ合う状態が続いた。12月19日に発表された12月フィラデルフィア連銀景況調査(製造業景況指数)、11月中古住宅販売件数、11月景気先行指数は市場予想を下回ったこともドル売り材料となった。

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円29銭から109円53銭まで戻した。この日発表された米国の7-9月期国内総生産(GDP)確報値は市場予想と一致し、11月コアPCE価格指数、11月個人所得、11月個人支出などが市場予想を上回ったことから、リスク回避的なドル売りは縮小し、ドル・円は109円46銭でこの週の取引を終えた。

なお、米議会下院は18日の本会議でトランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾訴追決議案を賛成多数で可決した。しかしながら、弾劾裁判の手続きを巡り与党共和党と野党民主党の攻防は続いており、与野党が合意をみないまま、議会はクリスマス休暇の休会に入っている。ドル・円の取引レンジ:109円18銭−109円68銭。

【今週の見通し】
■市場取引閑散もドル・円は底堅い動きが続くか

今週のドル・円は底堅い値動きが続く見込み。米中通商協議における第1段階の合意を好感したリスク選好的なドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられている。有力な売買材料は乏しいものの、今週発表される米経済指標が市場予想に沿った内容だった場合、リスク回避の円買いは縮小する見通し。欧米市場はクリスマス休場などで、市場取引は閑散となりそうだが、2020年に向けて米中通商協議のさらなる進展が期待されており、リスク選好的な円売りの興味は残されているとみられる。

国際貿易環境の改善を見込んで、ユーロや豪ドルなど主要通貨が対ドルで強い動きを見せる可能性があり、対円でも上昇が見込まれる。クロス円レートの上昇は対円でドルを小幅に押し上げる可能性もある。米国の耐久財受注などが市場予想を大きく下回らない限り、リスク回避的な円買いが広がる展開は想定しにくい。米経済指標が市場予想を上回る強い内容だった場合、株高は継続し、リスク選好的なドル買い・円売りを促す可能性がある。

【米・11月耐久財受注】(23日発表予定)
23日発表の米11月耐久財受注は前月比+1.5%と、前回の+0.5%から改善が予想される。コア指数は前回から伸びが鈍化する見通しだが、低迷の続く製造業に明るさが示されれば、株高・ドル高の要因になりそうだ。

【米・11月新築住宅販売件数】(23日発表予定)
23日発表の11月新築住宅販売戸数は73.0万戸と、10月実績の73.3万戸をやや下回る見通し。ただし、販売件数自体は高水準を維持しており、市場予想と一致した場合、景気拡大への期待でドル買いが強まる可能性がある。

予想レンジ:108円00銭−110円50銭




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