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新型コロナウイルス感染拡大が世界経済の新たなリスク、リスクオフ109.76円/121.72円

注目トピックス 市況・概況
[ロンドン市場概況]


21日のロンドン外為市場で、ドル・円は109円92銭から110円08銭まで上昇した。欧州株全面安のなか、英独指標の改善を受けてポンド・円やユーロ・円が買われ、ドル・円も連れ高気味になった。


ユーロ・ドルは1.1086ドルから1.1110ドルまで上昇し、ユーロ・円は121円87銭から122円27銭まで上昇した。独・1月ZEW景気期待指数が予想を大きく上回る上昇となり、ユーロ買いになった。


ポンド・ドルは1.2996ドルから1.3058ドルまで上昇。英国の9-11月雇用者数が大きく伸びたことが好感され、ポンド買いが強まった。ドル・スイスフランは0.9668フランから0.9690フランで推移した。

[経済指標]
・英・9-11月ILO失業率:3.8%(予想:3.8%、8-10月:3.8%)
・英・9-11月週平均賃金:前年比+3.2%(予想:+3.1%、8-10月:+3.2%)
・英・9-11月雇用者数増減:+20.8万人(予想:+10.9万人、8-10月:+2.4万人)
・英・12月失業率:3.5%(11月:3.4%←3.5%)
・英・12月失業保険申請件数推移:+1.49万件(11月:+1.49万件←+2.88万件)
・独・1月ZEW景気期待指数:26.7(予想:15.0、12月:10.7)

[要人発言]
・ムニューシン米財務長官(米WSJ紙)
「第2段階合意で必ずしも制裁関税が全面的に撤廃されることにはならない」


[ニューヨーク市場寄付]

・ドル・円110円10銭、ユーロ・ドル1.1110ドル、ユーロ・円122円32銭、ポンド・ドル1.3051ドル、ドル・スイス0.9664フラン。

[ニューヨーク市場概況]

21日のニューヨーク外為市場でドル・円は110円12銭から109円76銭まで下落して109円87銭で引けた。

米疾病対策センター(CDC)が米国内で新型コロナウイルス初の感染例を発表すると、感染拡大が米国、世界経済へのリスクになるとの警戒感にリスク回避の円買いや米国債利回りの低下に伴うドル売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1118ドルまで上昇後、1.1089ドルまで下落して1.1083ドルで引けた。
ドイツの1月ZEW景気期待指数が2年ぶり高水準に達したことや米国とフランスがデジタル税回避で合意にいたったことを好感しユーロ買いが強まった。その後、トランプ大統領がもし欧州連合(EU)と貿易交渉がまとまらなければ欧州車に関税を発動すると警告するとユーロ売りが再燃。

ユーロ・円は、122円37銭まで上昇後、121円76銭まで下落。

ポンド・ドルは、1.3084ドルまで上昇後、1.3039ドルまで反落した。

英国の9-11月雇用者数が予想以上に伸び、速やかな利下げ観測が後退し一時ポンド買いに拍車がかかつた。ただ、英国と欧州連合(EU)の貿易交渉が難航し合意ない離脱につながるとの懸念も存続、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済のリスクになるとの懸念に下落に転じた。

ドル・スイスは、0.9661フランから0.9689フランまで上昇した。スイス国立銀行のフラン高是正介入への警戒感にフランの売り戻しが優勢となった。

[シカゴVIX指数:株式投資家の恐怖心理の度合いを示す指数]

・12.85←12.10日中最大13.33 2018年最大:50.30、過去最低17年8.56

[原油市場概況]


21日のNY原油先物は小幅反落。先週発表された国内石油掘削リグ稼働数が4週間ぶりに増加するなど、供給ひっ迫懸念を受けた買いが後退。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済へのリスクとなり需要鈍化に繋がるとの懸念も浮上し、売り材料となった。

[株式市場概況]


米国株式相場は下落。ダウ平均は152.06ドル安の29196.04、ナスダックは18.14ポイント安の9370.81で取引を終了した。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎により、アジア株がほぼ全面安となり、米国株にも売りが先行。ワシントン州で同ウィルスの感染者が確認されたと伝わり、感染拡大への懸念から軟調推移となった。セクター別では、食品・生活必需品小売や不動産が上昇する一方でエネルギーや運輸が軟調。

航空機のボーイング(BA)は、737MAX機の運航再開について当局から承認は、早くても6-7月頃になるとの見通しを示し、航空各社への補償額増加による財務懸念から下落。大手行のモルガン・スタンレー(MS)は、シティグループによる投資判断引き下げを受け、軟調推移。一方で、抗生物質の開発を手がけるノババックス(NVAX)は、中国の新型ウィルスへの懸念が広がる中、ワクチン開発への期待から70%を超す急騰。代替肉食品メーカーであるビヨンド・ミート(BYND)は、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)が植物由来の朝食メニュー拡大を発表し、大幅上昇となった。

動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、マーケット終了後に10-12月期決算を発表し、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。一方で、軟調な契約者数見通しが嫌気され、時間外取引で下落して推移している。

[通貨オプション]


ドル・円オプション市場で変動率は上昇した。リスク警戒感を受けたオプション買いが再燃し、3カ月物以降の変動率は過去最低水準から上昇した。

リスクリバーサルも円コールスプレッドが大幅に拡大。ドル・円下値をヘッジする目的の円コール買いが加速しドル・円下値をヘッジする目的の円コール買いが加速し1週間ぶり最大となった。

■変動率
・1カ月物4.30%⇒4.56%(08年10/24=31.044%)
・3カ月物4.87%⇒4.96%(08年10/24=31.044%)
・6カ月物5.28%⇒5.37%(08年10/24=25.50%)
・1年物6.05%⇒6.06%(08年10/24=20.00%、21.25%=98年10月以来の高水準)

■リスクリバーサル(25デルタ円コール)
・1カ月物+0.65%⇒+0.92%(08年10/27=+10.90%)
・3カ月物+1.00%⇒+1.17%(08年10/27=+10.90%)
・6カ月物+1.21%⇒+1.36%(08年10/27=+10.71%)
・1年物+1.58%⇒+1.65%(08年10/27=+10.71%)

[経済指標]

・特になし

[要人発言]

・トランプ米大統領
「米国は世界がこれまで見たことのないような好景気の真っただ中」「我々は本来の歩みを取り戻し、米国の精神を再発見した」
「もし、欧州と貿易合意ができなければ対欧州車に関税を発動する」
「フランスはデジタル税を保留、フランス産ワインへの100%関税を警告した」「次の会計年度に中間層に対する追加減税を計画している」

・仏マクロン大統領「トランプ大統領と電話会談で、関税の拡大を回避するよう努めることで合意」テック企業に対するデジタル税を当面見送る

・クドロー国家経済会議(NEC)委員長
「米中第1段階貿易協定は貿易障壁を取り崩すこと」「対中輸出は米国経済の成長の主要因になる」「2.0減税は予算案に入っていない」

・米疾病対策センター(CDC)
「米国内で新型コロナウイルス初の感染例」

[東京市場終値-ニューヨーク市場終値]

・為替市場:       (始値) (高値) (安値) (終値)
・ドル・円         109.98   110.12   109.76   109.87
・ユーロ・ドル      1.1090   1.1118   1.1081   1.1083
・ユーロ・円       121.96   122.37   121.72   121.76
・ドル・スイス      0.9684   0.9690   0.9661   0.9687
・ポンド・ドル      1.3012   1.3084   1.2996   1.3049
・株式市場:
・NYダウ         29269.05 29341.21 29146.47 29196.04
・ナスダック       9361.07  9397.58  9350.20  9370.81
・債券市場:       (始値) (終値)
・米国債 2年物       1.557   1.532
・米国債10年物       1.822   1.775
・米国債30年物       2.281   2.236
・先物市場:
・NY金先物         1554.00   1559.10  1546.00   1557.9
・NY原油先物        58.00    58.66    58.00     58.34




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